中村哲先生の生きるための戦い
昨夜、妻が「涙が出て来る」と紹介してくれた中村哲先生のメッセージ。
生きるための戦い
私たちが掲げるのは、生きるための戦いです。巷でテロや空爆、難民の噂が絶えませんが、私たちは「対テロ戦争」などという、おぞましい戦列には加わりません。それこそが果てしない暴力の応酬を生み出してきたからです。
水が善人・悪人を区別しないように、誰とでも協力し、世界がどうなろうと、他所に逃れないようのない人々が人間らしく生きられるよう、ここで力を尽くします。内外で暗い争いが頻発する今でこそ、この灯りを絶やしてはならぬと思います。
今年もいろんなことがありましたが、変わらぬ温かい祈りと支援に支えられ、現地は希望をもって歩んでいます。困難な事情にもかかわらず、ここまでこらたことを感謝します。日本も大変ですが、どうぞ工事の成功をお祈り下さい。
良いクリスマスと正月をお迎えください。
二〇一五年十二月 ジャララバードにて
(ペシャワール会報No.126より)