「玄米せんせい」がくれたもの


PTA仲間を熱狂させる段ボールコンポスト
実は、それと同じくらい我々の間で人気のものがある。


漫画「玄米せんせいの弁当箱」

玄米せんせいの弁当箱 6 命の入り口 (ビッグコミックス)

玄米せんせいの弁当箱 6 命の入り口 (ビッグコミックス)


手持ちの全巻を、ある日、私は仲間の一人に貸した。
それが仲間内で回し読みされ、あっという間に全員が「玄米せんせい……」の虜になってしまった。


例えば、食品メーカーにお勤めのお父さんからこんなメールが届いたことがあった。

玄米せんせい第一巻、昼休みに読み終わりました。
涙もろい私には、涙をこらえるのが大変です。


そこにある健康な命を偏りなく全ていただく「一物全体食」。
方や、飽食、崩食、個食、弧食……。
考えさせられます。


みなさんも楽しい共食に邁進しましょう。
今夜全部読み終わりそうです。


さて、仕事に戻ります。


すると、接客の仕事をされるお母さんからレスポンスメールが届く。

ですよね〜。
玄米せんせいは仕事中によんだらヤバいです。
私も目を赤くしながら売り場に戻りました。


今日、ビッグコミックオリジナルを買われたお客様がいて、
玄米せんせいの話で盛り上がりました。


もう一回読みたくなってきた〜!


そして、こんなお母さんもおられた。


このお母さんの仕事も接客業。
そしてバリバリのキャリアウーマン。
仕事がとても忙しい方なので、休日出勤も当たり前。
家庭の食事はほとんど旦那が作るのだと公言していた。


そんな彼女に、
ゴールデンウィーク中に「玄米せんせいの弁当箱」が手渡された。
そして数日後、メールが送られてきた。

比良松さんに竹のパウダーをいただき、
皆さんに遅れ、
我が家でも段ボールコンポスト始めましたよ。


それから“玄米せんせいの弁当箱”。


20年ぶりにマンガを読みました。
通勤中に読み、
自分の生活を振り返るとグサグサ突き刺さるものを感じつつ……。


久しぶりの子供と一緒の休日の夜。
子供と
キビナゴやレンコンのフライ、
そしてコロッケを一から作りました。


子供も私も、
自分で作った料理はほんとうにおいしかったですよ。


大量に作ったので、
日曜日、
お弁当に入れて持っていったところ、
職場で同僚に驚かれました。
彩りの悪いお弁当でしたが、
つい自慢してしまいました。


そして子供は、
「おじいちゃんたちにもフライ食べさせてあげる」と言って、
タッパーに詰めて持っていきました。
子どもと私のフライを食べたおじいちゃんたちに
「美味しいね」とか、
「どうやって作ったの」とか言われ、
子どもは鼻高々だったようです。


愛犬の花ちゃんもたくさん食べました。


……(中略)……


ではもう博多に着きますので……。
今日も1日がんばって行きましょう!


私たちは、
家庭での食事が、
こうあらねばならないとか、
こうしなければならないとか、
そんな堅苦しい話をしてきたわけではない。


ただ、
「玄米せんせい……」という漫画を読み、
共鳴し合った。
そして、
子どもたちの未来のために
親として、
大人として、
何ができるのかを考え始めた。


それだけである。


それだけなのに、
PTA役員を離任した後でも、
こうしてつながり合っている。
一年前はそんなふうになるなんて予想もしなかったけれど。


それは人生の贈り物。


ありがとう、玄米せんせい。
ありがとう、魚戸せんせい。