フレーミング _ 第4話 _ 広角の効果「パースペクティブ(遠近感)」

望遠レンズと反対の広角レンズの特徴は?望遠レンズでは被写界深度浅く,ボケの効果が大きいのに対し,広角レンズではその反対に被写界深度が深く,近くから遠くまでの焦点がボケにくい.このため広角レンズを上手に使うと遠近感のある画像が描ける.再び我が家のピアノの鍵盤をモチーフとし,CASIO EXILIM EX-Z3 の最もワイド側で撮影した写真がP17である.
P17
昨日のP15と比較すると一目瞭然.手前から奥の鍵盤までほとんどボケがなく遠近感の映像が撮れる.NATURAL PHOTOGRAPHIC「旬のもの」にもこの広角レンズの遠近感を利用した写真を多数掲載している.例えば,3月19日の九州大吟醸ボトルの陳列,4月5日のティラノサウルス骨格標本や4月18日のモウソウチク林の写真がそれに当たる.撮影のコツは,モチーフに出来るだけ接近し,手前から奥までを画面の両端に捉えること.
この時,望遠レンズとは異なり,かなり広範囲の画像が入るので,モチーフ以外の部分の処理をどうするかがポイントとなる.また,一口に広角と言っても機種によって画角(画像を捉える範囲)が異なるし,撮影条件によって被写界深度が変わる.何はともあれ,自分のカメラでどこまで遠近感のある写真が撮れるか,各自一度お試しあれ.