かゆみの正体

最近,新キャンパスへ行って森の中を歩くと,必ず次の日から激しいかゆみを伴う発疹が手や足にできる.私の場合,風呂に入ると,飛び回りたいほどのかゆみに襲われる.一緒に歩いた人も同じ症状で悩まされているようだ.
ヤブ蚊にしては時期が早すぎるので,たちの悪いダニにでも咬まれたかと思っていたが,インターネットで検索してみると,ダニによる被害とはどうも違う.「虫刺され」,「かゆみ」,「発疹」などとさらにキーワード検索をしてみると正体がわかった.
ドクガの幼虫の毒毛による皮膚炎(毒蛾皮膚炎)である可能性が高い.この時期,ドクガ,モンシロドクガ,チャドクガが発生し,直接触れなくてもチャドクガが発生している植物の付近を通ったり,風に舞う毒針毛がささるだけで被害にあうらしい.この毒針毛はドクガの幼虫1匹当たり50〜600万本といわれており,薄手の洋服なら突き通るほどの鋭い毒針だ.ドクガやモンシロドクガは,コナラ,クヌギヤマザクラなどを好んで大量発生するらしいが,新キャンパス緑地にはこれらの樹種が豊富にある.
森に入る度にこのかゆみに悩まされるのでは,森に入る事を遠慮したくなる.この時期森に入るには,とりあえず,ウインドブレーカーのような目の細かい繊維の衣服を着用するなど,簡単な防御対策をとる必要があるようだ.