フレーミング _ 第1話 _ ハイ・アンド・ロー「撮影アングル」

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フォーカスロックをマスターすれば日の丸の呪縛から逃れる日は近い.今日からは,第2話で触れたフレーミングのテクニックについて話す.まず,撮影アングルについて.
日の丸の呪縛の第2話で掲載した写真P2とP3を振り返って欲しい.日の丸の呪縛を解くために撮った観葉植物ポトスの写真だ.P2は上から見下ろすような撮り方,P3は下から見下ろすような撮り方.いずれの写真からも,真横から撮る写真(最初の小さな写真)にはない雰囲気が感じられると思う.この撮影アングルを変える方法が身に付いてくると,撮影も楽しくなってくる.
植物のような静物だけでなく,人間や動物でも撮影アングルが変わるだけで随分印象が変わる.本日のモデルは我が家の次女.右上の小さい写真が真正面からの撮影,下の写真が順にハイアングル(P7),ローアングル(P8)の撮影.

家の中の蛍光灯照明での撮影なので,決して質の良い写真でないが,アングルを変えただけで人物の雰囲気が変わるのを感じて頂けただろうか?ローアングルの撮影は,女性モデルを被写体とする写真で多用される.アングルが変わるだけで体型が細身に写るからである.一方,ハイアングルで撮ると顔が体より大きく写るので,大人でも子供っぽく見える.幼く見せたい意図があるときには有効な撮り方だ.
ただし,ローアングルの撮影は,撮影する場所の状況に注意を払わなくてはならない.知人の写真を撮るとしても,スカートを着用している女性が行き交う場所などで,極端なローアングル撮影は厳禁.警察に御用なんてことになっても知りませんよ.