Campus Plants _ Brassica napus

セイヨウアブラナ / 西洋油菜


Cruciferae / アブラナ科
decorated by momi, photo by mich.katz


名前から分かるようにヨーロッパから伝えられた油料作物.
種子を搾って菜種油を採集します.
我が国で栽培が広がったのは明治時代で,
それまでにずっと栽培されてきたアブラナに取って代わり,
多収性のセイヨウアブラナが栽培されるようになりました.


ハクサイやカブの仲間(Brassica rapa)と
キャベツやブロッコリーの仲間(Brassica oleracea)
の自然交雑により派生した種(復二倍体種)であることが科学的に証明されており,
原産地はヨーロッパ地域と考えられています.


「菜の花」と言えば,小学生の頃,音楽の授業で習った歌「おぼろ月夜」を思い出します.


♪菜の花ばたけに 入り日薄れ
見わたす山の端 霞み深し
春風そよ吹く 空を見れば
夕月かかりて 匂い淡し


里わの火影も 森の色も
田中の小道を たどる人も
かわずのなく音も 鐘の音も
さながら霞める おぼろ月夜♪


日本の里山風景を描いた代表的な歌ですね.
作詞者の高野辰之さんは「故郷(ふるさと)」の作詞者としても知られています.


幼い頃,祖母と歩いた田舎の川沿いに
菜の花が一面に咲いていた風景と,
辺りに漂っていたアブラナ類特有の花の香りを私は思い出します.


アブラナが油を採るために栽培されることが少なくなった今日,
「おぼろ月夜」の歌を知らない子供たちもいるのではないでしょうか.
懐かしい日本の情景が歌とともに語り継がれて欲しいものです.


あなたには菜の花畑の思い出がありますか?


by momi & mich.katz

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