Euphorbia helioscopia _ Campus Plants

トウダイグサ / 灯台


Euphorbiaceae / トウダイグサ科
decorated by mae & gucci, photo by mich.katz



変わった形の植物だと思われませんか?


トウダイグサ科の植物で,その名も「トウダイグサ」.日本には,本州から沖縄にかけて,分布しています.草丈20−40cmほどの春の野草です.


花が咲くのは,3−5月.そうです.ちょうど今の時期,トウダイグサの花が咲いています.
「えっ?どこに?」
そんな声が聞こえてきそうですね.写真をご覧ください.茎の先端にある小さなものが花です.


その昔,灯りをともすのに使われていた「灯台」に形が似ていることから,「灯台草」と名付けられました.
イメージとしては,1/24のドウダンツツジでも紹介したこのような形でしょうか(http://agree-edo.seesaa.net/article/3762095.html).これを見ると,トウダイグサは複数の灯明を灯すことのできる,機能的な灯台のように見えますね.


子供の頃,トウダイグサのこの形に目を引かれ,他の春の野草と共に集め, 花束を作ったことがあります.夢中になって花を集めた後,花束を握り締めている手をふと見ると,いつの間にか白い液体がたくさん付着しており,子供ながらに驚きました.
当然犯人探しをしましたが,その白い液体の犯人がトウダイグサだと知った瞬間,すぐにトウダイグサを花束候補から除外.そんな記憶があります.


実は,今回初めて知ったのですが,この白い汁には,人体に有害な物質が含まれているそうです.手に付着するとかぶれや痛みなどを引き起こすのだとか.みなさんもトウダイグサを観察されるときには,この白い汁が手に付着しないように気をつけてくださいね.


同じトウダイグサ科の植物で有名なものでは,ポインセチアがあります.クリスマスの時期になると,よく見かける赤い葉の植物です.(http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/poinsechia.html)このポインセチアトウダイグサ同様,茎を折ると白い液体が出てきます.この白い液体により,食用にしても有害とのこと.移動能力がなく,捕食者から逃げることのできない植物たちですが,有害物質を体内に含むことで,捕食者から自己を守っているのかもしれませんね.


それにしても,変わった姿の植物です.自然の中で,このような『幾何学的な』形のものに出会えるとは,なんとも不思議ですね!ふと目を凝らすと,私たちの身近にも,このような‘自然の不思議’がたくさん存在します.あなたも,‘自然の不思議’,探してみてください!


by mae, gucci & snow.

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