Linaria canadensis _ Campus Plants

マツバウンラン / 松葉海蘭


Scrophulariaceae / ゴマノハグサ科
decorated by gucci & mae, photo by mich.katz


マツバウンランは荒地に普通に生える越年草です。主に西日本に分布していますが、実は北アメリカ原産で、日本在来の植物ではありません。日本で初めて発見されたのは1941年のことで,渡来したのは比較的最近であるようです.


マツバウンランの「ウンラン」とは海蘭と書きます。
「海岸沿いに咲く蘭」というのが名前の由来です。しかし、ラン科ではなく、オオイヌノフグリなどと同じゴマノハグサ科です。


茎の基部では葉が対生または輪生(茎の節に2枚以上の葉がつく)、上部では互生(茎の節に1枚しか葉がつかない)に変わります。


ところで、この写真を見て、なにか気づく事はありませんか?


そうです、雄しべも雌しべも全く見当たりません。
まるで西洋の鉄仮面(キン肉マンロビンマスク)のような花の形です*1


このような花は,植物学的には仮面状花冠(personate corolla)と言うそうです。ただし,雄しべと雌しべが無いわけではなく、下唇と上唇の間に格納されており,手で開けてみると現れます *2


しかし、なぜこのように雄しべや雌しべを隠す必要があるのでしょう? 私には分かりません。


この隠された花粉や蜜を見つけることができる昆虫がいるのでしょうか?
いるとしたら、それはいったいどんな種類なのでしょう??

by momi