Camellia amplexicaulis _ Campus Plants

ハイドゥン(ベトナムツバキ) / 海棠


Theaceae / ツバキ科
photo by mich.katz


品種分化が著しく,日本人にとって馴染み深いツバキですが,実は,ツバキの原種が集中しているのは中国とベトナム.200種以上あると言われ,その多くが中国西南部広東省広西チワン族自治区雲南省,そして隣国ベトナムの北部に集中しています.


ハイドゥンもその一つ.
中国と国境を接するベトナム西北部原産で,現地では冬の仏壇用の挿し花として利用されているそうです.

それにしてもこのハイドゥン,かなり大きく,派手な花を咲かせます.日本人がイメージする質素な雰囲気のツバキとはかなり異なる印象です.


山中でこんな花に初めて出会ったら,ツバキの仲間と分かるでしょうか?いったいどんなふうにすれば,あの馴染みの花からこんな形の花が進化するのでしょうか?多様性の醍醐味です.


キンカチャ(http://d.hatena.ne.jp/mich_katz/20070116)やハイドゥンのような強烈な印象をもつ植物を最初に発見した学者にとっても,その出会いは研究人生の中で格別なものだったのではないでしょうか.


「研究」という人生を選んだおかげで,私も数々の印象深い植物との出会いをしてきました.幸いなことに,その出会いのひとつから生まれた研究成果を,いくつかの場所や本で様々な人に紹介する機会を得ることができそうです.


その紹介で私が大切にしたいこと.それは,私の研究成果だけではなく,私が感じた「不思議」や「驚き」をできるだけ忠実に多くの人に伝えることです.


(お詫び:種名を間違っていましたので,記事の一部を変更しています.別の考え事をしながら調べるとダメですね.失礼しました)

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【今日までの生き方】
1/24 来客/共同研究打ち合わせ/大学院生研究助成書類作成指導/読書
1/25 事務仕事/大学院生修士論文作成指導/大学院生研究助成書類作成指導/学部生卒論指導/河東小学童保育保護者会
1/26 事務仕事/講演準備/長女ピアノ教室/読書
1/27 講演準備/学習会実行委員会準備/宗像市学童保育学習会実行委員会
1/28 講演準備/学童保育連合会理事会/読書

【今日の教訓】
「比較という方法は,進化の研究にはきわめて重要である.生物に見られる現象は多様に満ちている.たとえば「種分化」という現象も,けっしてひとつのパターンに要約できるものではない.」(矢原徹一「花の性」)……私の研究の流れに大きく影響した言葉です.