電気製品の豊かさ

朝の通勤時,国道3号線を職場に向かっていたところ,香椎に新しくオープンしたベスト電器の前に行列ができていた.行列の長さは50m以上はあっただろうか.平日の早朝なのにすごい.
先日の休みは,洗濯機を買いに博多駅にある大型電気店へ行った.10年以上使った我が家の乾燥機が壊れたので,その更新のためだ.並びはしなかったが,九州でも有数の売り場面積を誇る電気店内は,どのフロアも人が多くて活気があった.その時といい,今朝といい,日本人の電気製品に関する購買意欲は,車と同様,日本が不景気だとは思えないほど非常に高いと感じる.
考えてみると私たちの身の回りは電気製品で溢れかえっている.我が家を見渡すと,洗濯機の他に,冷蔵庫,エアコン,食器洗い機,電子レンジ,電気ポット,テレビ,DVD・ビデオプレーヤー,電話機,インターフォン,パソコン,携帯電話,デジタルカメラ,ハイブリットカー・・・電気製品なくして生きられないといった状況だろうか.
消費者の電気製品への購買意欲を掻き立てる要因として製品機能の絶え間ない進歩があげられるだろう.我が家の買い物は,音がうるさくなった洗濯機の方も近いうちに壊れると見込んで,最近流行りの乾燥機能付きドラム型洗濯機の最新型を購入した.結構な出費だったが,電気代と水の使用量が従来機の半分という機能が決め手だった.毎日乾燥機を運転している我が家にとってこの大幅な省エネの進化はとても大きい.ちなみに妻の決め手はニットなどの衣類も乾燥できるから.
財団法人社会経済生産性本部が先月発表した国民の豊かさの総合的国際比較*1では,日本の国民の豊かさはOECDに加盟する30カ国中10位.評価に用いた6指標(健康,環境,経済,教育,文明,マクロ)のうち文明指標(8位)は,人口1000人当たり自動車数,携帯電話,パソコン数,インターネットユーザー数,テレビ数などで評価されているが,それぞれ,8,24,17,11,7位と決して高い数字ではない.日本人ほど電気製品に依存している国民はいないと思っていたが,この数値は意外だ.
文明指標ランキングで日本よりも上位になった国は,ノルウェースウェーデンアイスランドルクセンブルグアメリカ,フィンランドデンマーク.なぜか日本よりも高緯度の地域に集中している.理由は何だろう?気温や日長との関係があるのだろうか?