Campus Plants _ Elaeocarpus sylvestris var. ellipticus
ホルトノキ /
Elaeocarpaceae / ホルトノキ科
decorated by momi
カルチャーカフェの近くを通りかかったときに見つけました.
学内のそこここに見られる樹木です.
我が国では本州関東地方以西〜四国,九州の照葉樹林に分布.
台湾,中国,インドシナ半島までみられます.
照葉樹林の構成種であるヤマモモと外観が似ていますが,
ホルトノキの葉の縁には鋸歯があります.
また,ホルトノキの葉は少しずつ落葉し,
老化した紅葉が年中みられることでも区別がつきます*1.
木材としての用途はあまりないようですが,
樹皮はシャリンバイ*2と同じく,
大島紬のネズミ色を染め出す染料として用いられます.
ホルトノキ属の他種の実は食用となることもあるそうですが,
本種の実が人の食用にされるという記録は見当たりません.
本来の和名はモガシだったようです.
現在の和名ホルトノキはもともと別の植物であるオリーブのことだったのですが,
実の形と熟した時の色(黒紫色)がオリーブに似ており,
勘違いされたことが原因と言います.
ホルトとはポルトガルのことです.
その間違いの張本人は江戸時代の蘭学者で発明家の平賀源内という説が,
本種をネット検索するとほとんどのページで紹介されていました.
まさか後世に自分の間違いをこんなに広められているなんて
本人は想像もできなかったでしょう.
天才は失敗しても有名になるのです.
by momi & mich.katz
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