Pieris japonica _ Campus Plants

アセビ / 馬酔木


Ericaceae / ツツジ
decorated by matsuda, photo by mich.katz


アセビが咲き始めました.これも春の訪れを告げる植物.


本州の東北地方以南と四国,九州に分布する常緑低木.


和名「馬酔木」は,馬や牛がこの植物を食べると,内部に含まれる毒成分のために酔ったようになることに因むとされます.羊や山羊でその被害が報告されており,体重の0.1%の摂取量で中毒を起こすそうです*1


1月24日に紹介したドウダンツツジ*2と同じような形の下向きの釣り鐘状の花が多数ぶら下がって咲きます.そこがこの花の美しさ.万葉集など古くから詩の素材とされてきました.

俳人高浜虚子の俳句に


「馬酔木折って 髪に翳(かざ)せば 昔めき」


とあります.かんざしをイメージしたものだと思いますが,可愛らしい花が鈴生りになる様子は,確かにそんな雰囲気を醸し出します.


馬酔木に酔うのは馬でなく人なのかもしれません.


by mich.katz