Mazus pumilus _ Campus Plants

トキワハゼ / 常盤櫨

Scrophulariaceae / ゴマノハグサ科

presented by mae & gucci, photo by mich.katz



こちらのブログでも,これまで春の野草をたくさんご紹介いたしましたが,今日の植物「トキワハゼ」もそんな春の野草の一つです.


道端や畑,庭など,いたるところに生えています.高さ5-15㎝の一年草.トキワハゼは,日本全国に分布しているので,きっと一度はご覧になったことがあるはずです.
花壇の片隅などに生え,雑草として扱われることも多いかもしれませんが,写真のような紫色のかわいらしい花を付けます.


「トキワハゼ」という名前を初めて聞いたとき,私は魚の「ハゼ」を連想しました.(ハゼ科の魚→http://www.agri.pref.kanagawa.jp/SUISOKEN/naisui/fishfile/haze.htm)「この小さな紫の花の形が,魚のハゼの顔を正面から見た形に似ているからこんな名前が付いたのではないだろうか?」と,1人で予想していたのですが…,調べてみると全く異なる由来をもつ植物でした.


トキワハゼの「ハゼ」とは,魚のハゼではなく,「爆ぜる(はぜる)」という言葉からきています.


これには二つほど説があります.
一つは,『トキワハゼの結実した果実がはじける(爆ぜる)様子から,「ハゼ」と付けられた』という説.
さらに二つ目は,『籾が付いたままの米を炒めて,ポップコーンのように爆ぜさせたもの(爆米)が,花の形に似ていることから,「ハゼ」と付けられた』という説です.

それでも,私の目には,どうしても魚の顔(ハゼの顔→[http://www5b.biglobe.ne.jp/~stream/ohanasi/sozai/nakamoto1.htm
])に似ているように映ってしまいますが…実際のことは命名者に聞いてみないと分からないのかもしれませんね.


さらに,トキワハゼの「トキワ」とは,「常磐(常に変わらないことの意)」からきています.
トキワハゼの開花期は,春から秋にかけて.長期間花を咲かせ,私たちの目を楽しませてくれるその姿から「トキワ」という言葉が付けられたようです.
いずれにしろ,その可憐な花に着目して命名されたようですね.


ところで,みなさんは,このトキワハゼという植物をどう思われますか?
どこにでも生える雑草とも言えるため,‘トキワハゼは除草するのに大変な植物だ’という印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません.しかし,その一方で,‘こんなにかわいらしい花なので,植木鉢にでも植えて,部屋に飾りたい’とおっしゃる方もおられます.


あなたはどちらでしょうか?

ちなみに私は,ハゼの顔とトキワハゼの顔を見比べてみたいので,ハゼが手に入るまで,トキワハゼをベランダで育ててみたいな,と密かに思っています.

by snow.