German Particularity _ In Germany

ドイツ人のこだわり / 独国人の拘り


photo by mich.katz



空港で手に入れたハンドメイドの木製パズル.


ドイツ人の「もの造り」におけるこだわりを感じる一品です.


それから,刃物.


繁華街を歩くと刃物専門店をよく見かけます.刃物製造で国際的に知られる街ゾーリンゲンがあるからでしょう.


店内に入って驚くのはその種類の多さ.日本の包丁のように用途別に多様に分かれているというよりは,用途は一緒だけれどもデザインや大きさが少しずつ異なるものが少なくとも10種類以上(例えば近年日本でも手に入るヘンケルス社の製品をみてください*1.).料理ばさみも10種類以上あります.どんな用途で使うのか分からないような形の刃物も多数あります.異常とも思えるようなこだわり様.


ところが料理をみてみると,そんなに多種類の道具を使いこなしているとは思えないほど,良く言うとシンプル,ちょっと意地悪に言えば豪快で粗野という印象を受けます.しかも量が多く,味がたいへん塩辛い.和食の味や見かけの繊細さとはかなりかけ離れています.日本人にとって,ドイツでの食事は「楽しむ」というよりは,「戦っている」という雰囲気にならざるをえません.


帰りに経由したパリCDG(シャルルドゴール)空港では,チーズ,ワイン,フォアグラ,キャビアなど,シュトゥッガルト空港では決して手に入れることのできない多種類の食材で溢れています.食に対するこだわりの国際的な違いを感じた場面です.


「料理道具」にはとことんこだわるけど,「料理の中身」にはこだわらないのがドイツ人.


そう言えば「車」というもの造りへのこだわり方でも,ドイツ人はフランスなど周辺の民族よりも上を行っているのは間違いありません.


なぜそんな違いが生まれたのかはよく分かりませんが,こうしたもの造りにおける特色はドイツ人気質を反映していると言えます.


by mich.katz