ブリ捌き!


ブリにしよう!
それも丸ごと一本。
それをみんなで捌いて頂く。
今度の年末年始はそれでいこうか。


そう思ったのは、年末の番組を見ていた時のこと。地元の鐘崎漁港で、水揚げしたばかりの魚を販売する毎年恒例の年末朝市が盛大に実施されると紹介していた。


当日朝6時に起床し、車で漁港へ向かう。漁港が近くなるにつれ車がだんだん多くなる。案内に従って、市開始時間ほぼぴったりに駐車場についた頃には、フライングして客で港はごったがえしていた。


二人掛かりで子どもの伸長ほどもありそうなブリが入ったトロ箱を抱えて歩く人。地面に引きずりそうなくらい巨大な鯛をぶら下げて歩く人。活きイカの入った水入りビニル袋を何本も下げて歩く人。ココには「私、捌けないから魚はちょっと〜」なんて人はあまりこないはず。それでいてこの賑わい様。日本人が本当に魚好きであることを感じる。


活魚水槽を少しだけ見学した後、ブリを売る波止場の方へ。「あまり大きいのは余る可能性があるけん買わんといてネ。」というカミさんからの指令を思い出しつつ、2.9kgのブリを市価よりもかなり安い価格でゲットした。受け取ったトロ箱の中を覗くと、血を流して横たわったブリの口がまだかすかに動いている。


車のラゲージルームに積まれたブリは、我が家に下ろされることなく、そのまま300km離れたカミさんの実家へ直行。義理の両親への挨拶を済ませると“解体作業”に取り掛かった。


義父に出刃包丁を研いでもらい、庭にあつらえて頂いた即席台所の上で作業開始。寒風の最中、氷漬けになった魚を素手で押さえながらの作業は指先の感覚を失わせる。しかも魚が大きいので苦戦した。30分の見積もり時間を遥かにオーバーし、約1時間。はらわた、お頭を取り除いて、身を三枚におろし、刺身と船場汁、博多雑煮の具に分けて冷蔵庫と冷凍庫に保存。


アジ、イカ、サザエ、カワハギ、巨大なタイ、サワラ、ヤズ………
今年は、いろいろな魚を捌いた。
イノシシも捌いた(http://d.hatena.ne.jp/mich_katz/20080728)。
捌きづくしの今年を終えるのに相応しいブリの捌きだったかもしれない。