なぜ感動するのか?_ Campus Life
「“何を伝えるか”でなく、“どう伝わるか”」
昨日の少人数ゼミのテーマは「食」.そして学ぶことは「伝えること」.
一生懸命に伝えようとしたらついしゃべりすぎてしまった,という経験は誰もがあるのでは.でも,意外と自分の思いが相手に伝わっていなかったりする.私もよくそのパターンに陥る.
http://d.hatena.ne.jp/doro_niko/20070612 に,そう紹介した.
で,ゴーシ舎長から学生への指南.
伝え方その1:人に考えてもらう
伝え方その2:人に読んでもらう
伝え方その3:人に語ってもらう
伝え方その4:映像と音楽
伝え方その5:マーケット・イン(聞く人のニーズに合わせる)
その伝え方を実際に体験しながら,
- 田んぼが様々な生き物を育んでいることを‘考えさせてくれる“下敷き”,
- 世界中の大人たちの心を動かした12歳の女の子の環境サミットでのスピーチ,
- 長崎大中村修先生による今時の大学生の食事調査の映像,
- お弁当の日の竹下先生が卒業していく子どもたちに贈った言葉,
- お弁当の日を実践し,様々なことを学んでいる大学生たちの姿と言葉,
と農業〜環境〜食のテーマに沿って,講師がほとんど話すことなく,講義は淡々と流れる.
受講生(おそらく)全員,感動.
「どんなことに,どんなふうに感動した?」でふりかえり.
ある男子学生は,「あの女子学生のお母さんへの感謝の気持ちを‘読んだ’時は,思わず涙がでてきた.」と告白.
私もあの子の言葉にはいつも涙が出てしまう.
「とにかく感動した」「感動に説明は不要」
確かに.
「小学生のお弁当のすごさに感動」「‘子ども’ということが感動を呼び起こす」
同感.子を持つ親はその意見に同意するはず.
うちのカミさんが言った.
「日常の忙しさとか無変化の中で,人の心は知らない間に乾いとるんよ.そこに‘ジワ〜’っと水がしみ込むように,いいものは浸透していく.」
なるほど.足りないものが満たされる感覚.
そこに感動が生まれる.
先生方,感動的な講義をもっと学生に.