小学生による食育プレゼン _ Campus Life

mich_katz2007-10-28



「ちょっとそこのお姉さん。」
「はい?私?」
「そうです。」
「ペットボトル入りのジュース好きですか。」
「はい。」
「ちょっとこっちに来てください。」
(お姉さんが前に出る。)
「このジュースを甘くするために、このスティックシュガーで何本分のお砂糖を入れているか知っていますか?」
「3本くらい?」
「正解は17本です。」
(スティックシュガーを全部取り出す。)
「これ食べてください。」
「…………(絶句)」
(参加者爆笑)


「ちょっとそこのお兄さん。」
「はい?」
(人参を両手にもった可愛い女子小学生のスライドを指しながら)
「こちら可愛いでしょう。」
「は……、はい。」
「私が言っているのは人参のことですヨ!」
(参加者爆笑)


昨日、九州大学中央食堂での“大学生による大学生のための食育ワークショップ”にてゲスト出演した、“みそ汁の日”を実践する小学生たちのプレゼンテーションの一こま。


110名の大学生と大人たちが集う会場を笑いの渦に包み込みながら、みそ汁の日の体験により学んだ食の大切さを伝える小学生の見事なプレゼンテーションは、聴衆の心をしっかりと捉えた。


時間にしておよそ20分。そんな時間のプレゼンをやれと言われれば、大学生だって準備に大変な時間がかかる。スゴい。


しかし、いろんなところに呼ばれて何度もやっているから慣れているのだろうか。落ち着いた彼らのプレゼンからは、威厳さえ感じる。スゴい。


「親やいろんな人に感謝し、感謝される幸せを知った」と語る彼らの素直な気持ちに、写真を撮りながら、思わず目頭が熱くなった。感動。


発表が終わると惜しみない賞賛の拍手が彼らに贈られた。


“みそ汁の日”とは波佐見南小(長崎県波佐見町)福田泰三先生の提案による食育実践の取り組み。その内容とは……

■自分でつくる
 今春から勤務している波佐見南小学校は田舎だが、子どもらは川遊びも、農業も知らない子が多い。テレビゲームをする時間も長い。
 朝食を食べてこない子は4人。また朝食の内容もソーセージ1本とか、パン1枚とか。低体温で朝からぼーっとしてる子も10人以上いた。
 わかっちゃいるけど食は変えにくい。そこで、自分でごはんを作れるのがいちばん大事と考え、ごはんとみそ汁の作り方を教えた。
 「学んだだけじゃだめだよ。1週間やってごらん」と、家庭で取り組んでもらったら、いろんな効果がでてきた。
 「お母さんが助かると思って朝、みそ汁を作ったら、ありがとうって言われた」「いつも早起きしてごはんをつくるお母さんはすごいなあ」?
 こうして気分よく登校した子どもは朝から生き生き。いい雰囲気の中で授業を受けられるようになった。? 子どもは空気を食べて生きている。意識して食べることが、感謝する心につながるし、心にスイッチがはいったら、必ず変わる。(西日本新聞HP食卓の向こう側 http://www.nishinippon.co.jp/nnp/lifestyle/shoku/2006/10/post_98.shtml


“食事を自分で作る”ことを通して感謝の気持ちなど健全な心を育てるという基本コンセプトはお弁当の日と共通している。


小学生たちのプレゼンテーションの締めくくりは、マイ包丁でのキュウリの輪切り。均等な厚さのキュウリをリズムよく次々に作り出す、見事な包丁さばきに参加者から再び拍手喝采。その直後、男子大学生によるぎこちない包丁さばきには、悲鳴と笑いが……。


みそ汁の日。学童保育でも挑戦してみたい。

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