弁当の日考 _ My Life

mich_katz2007-11-02



5月末、大学生のお弁当の日に刺激を受けた私は、我が子の通う学童保育所で“お弁当の日”を始めた。


その弁当の日が11月17日で4回目を迎える。河東小PTA家庭教育学級“お弁当の日 in 宗像" との共催。


童児童たちやその保護者たちが子どものお弁当作りを通してどうんなふうに変化していったかを多くの人たちに知ってもらいたい。そして、弁当の日のスゴさを実感してもらい、もっといろんな地域に広がって欲しいと思う。


そこで保護者に感想文を募ることにした。まだ3回しか実施していないが、子どもや親のささやかな気持ちや行動の変化が拾えれば良いと思っていた。


少しずつ集まってきた感想文。それは、私の予想を遥かに超えたものだった。

日頃から、食事の用意は手伝ってくれますが、自分で作ったお弁当は特に上手に、嬉しそうに作っていました。
卵焼きの形が少し崩れると納得がいかない様子ですが、自分一人で作ったことによる満足感があったようで、また作りたいと言っておりました。
なかなか自分で作る機会がない日頃ですが、お弁当の日はとても良い提案だと思います。自分自身が料理を覚えることは出来上がったときの達成感を味わえるなど、色々な面で親にとっても子どもにとってもいい日だと思います。
今後、もっとお弁当が上手になる日を楽しみにしたいと思います。ありがとうございました。(1年女子の母)


土曜日の朝は、いつも少しだけ朝寝坊をするのですが、お弁当の日はいつもより少し早起きをしました。
前夜から自分で作るものを決めていて楽しみにしていたようです。ウィンナーを初めて炒めている様子を見て、手を出して助けてあげたい気持ちを抑えるのに苦労したり、おにぎりも前回より上手に作れているのを見ると、成長の一歩を見れて嬉しかったり……。
そしてその後の子どもの様子で少し変化がありました。
母親の夕飯の支度を手伝ったり、先日もおばあちゃんの家で野菜を切る練習をしたりしていました。
親の方も子どものお手伝いを我慢強く見守ることが、子どもの成長と家族の成長になること、家族での共同作業の後の何とも言えない心地良い達成感と気分はまた味わってみたいと思いました。ありがとうございました。
次回のお弁当の日で子どもがまた成長する姿を楽しみにしたいと思います。(1年女子の父)


1年生の母として「お弁当の日」のお弁当は簡単に、どのような内容にするべきかを考えながら一緒に作っています。
初回はおにぎりのみでしたので、ラップでお団子にしてねとアドバイス。何ということもないおにぎりでした。
2回目は、子どもに作ってもらうためには工夫をと、食卓にカセットコンロを置き、小さなまな板とペティーナイフなど、準備をあれこれ。子どもに無理のない高さにし、「危ない!」と手を出さないようにする母でいるためにも。弁当箱では詰めづらいので、大きなランチパックにドン!ドン!と詰められるようにしました。
子どもにとっては、お手伝いをしている感覚のようなのですが、「こんな風にしてみて。」と横から口を出し、手は引っ込める……。これがなかなか難しい年齢でもあるので大変です。
3回目は参加できませんでしたが、「忙しい」と後回しにしている子どもとの時間が、お弁当の日により朝のほんの少しでもじっくりと向き合える時間となるのは、大切なことで嬉しく思っています。
学年が上がるにつれ違ったアドバイスが出来るお弁当も今後楽しみにしています。食器を洗ってくれるようになってきています。(1年男子の母)


最初にお弁当の日が始まったとき、「出勤前の忙しい時間に……」という気持ちが私の中にありました。
1回目、おにぎりのみ。2回目、おにぎりと目玉焼きを作って行きました。3回目、先生は「無理しなくておかずはお母さんでもいいよ」と言ってくれたそうですが、「自分で作る。おにぎりと目玉焼きとウィンナー」と答えたそうです。
帰ってからは「明日、朝起こしてよ」と言っていました。確実に成長しているな〜と感じることができました。
大人の私は、完璧なお弁当を「お弁当」と思ってしまいがちでしたが、自分で作ることや、1品ずつでも作るおかずが増えたりすることが大切なんだな〜と思いました。(2年男子の母)


1回目のお弁当の日 「お弁当の日? ふぅ〜ん お休みする……。」たまたま私の仕事が休みだったため、無関心。
2回目のお弁当の日 キャンプの日だったこともあって「え〜っ、作りきぃかいな。何作ったらいい?」とほとんど親に頼り切りの姿勢。それでも前日から下準備し、「できん〜」と言っていた卵焼きも成功。そのお弁当を褒められやる気満々に。
そして3回目のお弁当の日。本屋さんに行ってお弁当の本を見て、「こんなの作りた〜い!」と意欲満々。前日に下絵まで描いて「あ〜やっぱり難しい〜」と言いながらも完成。「次はこんなの作る〜」と次の時のことまで計画。
というように、とっても楽しみになってきているようです。普段の食事作りでも「何か手伝えることな〜い?」とお手伝い進んでしてくれるようになりました。私も次回が楽しみです。(3年生女子の母)


10月のお弁当の日の前は、行かないと言っていた5年生の長女ですが、友達と約束してきて、妹弟を従え、起こしても起きないところを早起きしてサンドイッチを作り上げていました。ゆでたまとをゆでておいただけで何も手は出していません。
当日は仕事だったので完成品は目にすることができませんでしたが、立派にできたようです。長男に聞くと美味しかったそうです。
初手づくりサンドイッチ成功おめでとう。(5年女子の母)


学童保育に子どもを預ける親は皆働いている。皆さん忙しい。


それでも、こうして弁当の日によって作られた親子団欒の時間の大切さに気づき、失われた生活の時間を取り戻していることを実感している。私は何も事細かに伝えていないのに………。


感想文に書かれた保護者たちの声が嬉しかった。「“弁当の日”をやって良かった」と思った。


ふと竹下先生が下さったコメント(http://d.hatena.ne.jp/doro_niko/20070607)を思い出す。

未来を切り開くのは子どもたちですね。子どもたちが私たちに元気をくれます。いい社会にして、子どもたちにバトンタッチしたいものです。


私は、お弁当の日をとおして、最初に、子どもたちの大きな可能性に驚かされた。そして、その可能性を秘めた子どもたちに励まされている自分を実感した。そしてその親にも……。


子どもたちが大人になった時に“受け取ってよかった”と思えるバトンを、私たち親が作り上げていかなければならない。


“いけてる大人”に進化しなければならない。


11月17日(土)進化したい大人たちをお待ちしています。


詳しくは西日本新聞社ホームページ食卓の向こう側・食卓関連イベント(http://www.nishinippon.co.jp/nnp/lifestyle/shoku/2007/11/_in.shtml)で。

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