講演の主役 _ My Life

mich_katz2008-01-10

<ワンショット 〜 昨年末も比良松家にはサンタがやってきた。>


私の身の上で昨年あたりから変わったこと。


それは、いろんなところから“講演”を依頼されること。

  • 3月、花卉生産に関する公開シンポジウム(柳井市


これは、日本に素晴らしいユリがたくさんあることを伝えるための講演だった。私にとって初めての講演経験だった。


その後、


と3ヶ月に1回くらいのペースで講演を依頼された。


大学の研究者として学会発表をすることはよくある。そういう発表と講演との違いは、“呼ばれる”か“呼ばれないか”である。


実はこの違いが話し手に与える影響は結構大きいことに気付かされた。


一般に“呼ばれる”講演の場合、「……というテーマで開催されるので、聞く人に……ということが伝わるように、………のようなお話をお願いできませんか。」などと、依頼者からイベントのコンセプトや講演のねらいなどが伝えられる。


すると、話し手としてはその期待に応えるように最大限に努力をしないわけにはいかない。


聞き手が満足するためにはどんな内容にすればよいか。
聞き手は何を期待してその場に来ているのだろう。
聞き手にどんな気付きや学びを促すのか。
聞き手に少なくとも講演の後に持ち帰ってもらうべきことは何か。


などと考える。


そこには、講演の主役は話し手でなく、聞き手であるという視点がある。だから、話し終えて、聞き手の方々から「面白かったです。」「感動しました。」などと喜びの声をかけてもらったときは本当に嬉しい。話してよかったと心から思える。


こうした経験を通じ、長年、自分が経験してきた、“呼ばれない”で話す学会発表のような場には、そういう意識が結構欠けていることに気付かされた。研究成果など自らの頑張りを主張することを否定はしないが、話し手の自慢話ばかりを聞いていると聞き手は飽きてしまう。話し手が主役になってしまったお話では、感動や共感を得ることは難しいだろう。


年が明けて2008年。2月と3月に講演を1件ずつ依頼されている。


今年も“自己満足”でなく“自他満足”をめざして話していきたい。