キューケンホフ公園 _ My Life
ワンショット 〜 所狭しと飾られたスイセン園芸品種の切り花(キューケンホフ公園にて)
1年のうち3月中旬から5月中旬にしか開園されない、期間限定の公園。「台所の庭」を意味する名を持つこの公園は、もともとバイエルン伯爵夫人のハーブ採集用の領地だった。1830年に英国風庭園を模倣して現在の公園の原型が造成され、1949年から地元の球根生産に関わる業者が、彼らの“作品”を紹介する為の展示会を開催するようになった。
この時期、国内はもとよりヨーロッパの国々からたくさんの人が訪れており、大変な賑わいだ。遠くは、地中海地域、北米、東アジアからも観光客が訪れる。隣国のベルギー、フランス、ドイツからは日帰りツアーも可能だと言う。
シンポジウムに参加した我々は、昼頃に訪れたツアー客が園を去る”ベストタイム”、すなわち、夕刻16:30に入園し、2時間ほど園内を散策した。
32ヘクタールもある園を見て回るには決して十分な時間ではないが、色鮮やかに咲き乱れる花々を堪能した。
印象的だったのは、チューリップ園芸品種の多様性。
こちらは野生種の面影を強く残していると思われる栽培品種
色と模様が変化すると……
花弁(花被片)の形が変化すると……
花弁が増えたり……
雌雄しべが雄雌しべに変化したり……
花弁の開き方が変化すると……
こちらは背が低い野生種の面影を強く残すタイプだと思うが、主としてガーデン用
人の手が加わると植物はこんなにも多様な色、かたちを生み出し、保持することができる。育成者たちの熱意と尽きない興味がひしひしと伝わってくる。これぞ園芸の醍醐味だ。