安い労働力に頼る農業…花の向こう側3_ My Life

mich_katz2008-04-25

ワンショット 〜 Paauw Liliesのオフィスで強い香りを放つユリの切り花(リッセにて)


Paauw Liliesを見学した同じ日の午前には宿根草(例えばボタンなど)の大規模な苗生産をおこなっている農場を見学した。


そこで見たこんな光景。


ゆっくりと移動する作業車の中で、苗木を畑に植え付けているのだ。互いに絡まる宿根草の根を丁寧にほどきながら挿し木している。撮影を躊躇するような、見るだけで過酷さが伝わるこの仕事に従事する彼らはオランダ人でなく国外からの移民である。畝間に腰掛けながらのどかに作業を行う我々の農業の感覚とはかなり異質に感じる。一緒に見学したF先生の「あの作業を機械化した方がいいんやないか」という言葉に共感する。


花の大規模生産を支えるための安い労働力。先日のユリ切り花生産のような労働力を極力減らす自動化とはとても対照的ではあるが、いずれとも、大規模化や合理化が進むほど農作物の作り手とそれを買う消費者との間の“繋がり感”が薄れていくことを実感させてくれた、衝撃的な光景だった。食料であろうが花であろうがそれは同じことなのかもしれない。


みなさんはどう思われるだろうか。