おいしい蕪をありがとう


エフコープのUさんの長男は、保育園年長という幼さでありながら、するどい味覚と感性を持つ。


例えば、それまで買っていた無農薬有機栽培のミカンを切らしてしまい、たまたま市販のミカンを買っておいたりすると、「今日のミカン、変な味がする」と分かるのだと言う。


そんな長男から、食へもっと関心を持つことの大切さを学んだというエピソードを、Uさんが語ってくださった。

ある日、Uさんは、手に入れた有機栽培のカブを材料にして汁ものをこしらえた。


その汁ものを食べていた長男がUさんへ「これ誰がつくったとぉ?」と尋ねた。


Uさん「私よぉ〜。」
長男「違うよ、お母さん。この“カブ”を作った人のことを聞いたと。」
Uさん「あぁ、それネ。(なんだ、私への感謝じゃないのか。)それは、○○の○○さんていうお百姓さんが作ったとよ。自然の力をいっぱい使ってねぇ。」
長男「そぉ。お母さん、その○○さんに、こんなに美味しいカブを作ってくれてありがとう、ってお礼を言っといてネ。絶対よ!」
Uさん「分かった♡」


約束どおり、Uさんは、カブを作ったお百姓さんに長男からのお礼を伝えた。


そのお百姓さんは、涙を流して嬉しそうに微笑んだのだった。


消費者と生産者を繋ぐとは、こういうことなんでしょう。