泣く子も黙る“いのち”のはなし


火曜日は高校での初講演だった。
北九州の小倉高校の父母会に招待頂いた。


小倉高校と言えば、福岡県有数の進学校
昭和22年と23年に、全国中等学校野球大会、いわゆる夏の甲子園で、
九州の学校として初めて優勝するなど、
輝かしい歴史を持つ高校だ。


講演前日、
小ゼミで「小倉高校出身の人いますか?」と聞くと、
一名の女子学生が手を挙げた。
その子が、
「学校は古いですけど、
創立100周年を記念して建てた明陵会館とういう新しい建物がありますから、
楽しんできてください。」
と言ってくれた。


会場はまさにその明陵会館。
http://www.ainoritaxi.com/news/2008/07/post_524.html
http://khs47ob.sss-ss.net/report.html
新しいだけではない。
内装、インテリアは白を基調とし、美しく、清潔感に溢れる。
ガラス壁面から入る自然光がその美しさを際立たせる。
高い天井によってつくられる吹き抜け状の空間が贅沢感を増す。
とても居心地良い施設だ。
同窓会への寄付金1億2千万円をもとに建築された。
こんな立派な施設、九大にはない。


生憎の雨にもかかわらず、
集まってくださった110名の母親たち。
企画した母親によればいつもの倍くらいの数とのこと。


演題は、「独り立ちの準備、できていますか?〜九大キャンパスから“大学生になるということ”」
内容は、先日の生物科学Iと筑紫野市での講演をベースにマイナーチェンジ。

  • スライドショー・生まれるということ〜ここ(児童編)
  • 身体の育ちと心の育ち
  • 大学生の農業理想論と食生活の自己矛盾
  • 新しい食育の視点〜弁当の日
  • 朗読・弁当を作る
  • 心の育ちの瞬間〜チャーハン物語


……と展開し、最後は講演依頼者からのリクエス

  • 朗読「いのちをいただく」〜いただきますの意味


今回の聴衆はたいへんノリが良かった。
たくさん笑ってくださった。
たくさん突っ込んでくださった。
そして、たくさん泣いてくださった。
こういう時は、
説明的な話しにならずに済むので、
ほんとうにやりやすい。
居心地の良い空間と雰囲気に包まれ、
私自身、充実した一時だった。


帰宅後、
講演会場で販売した書籍の売上金を整理しようと思って会計箱を開けると、
販売を手伝ってくださった主催者スタッフが、
書籍の種類別に売上冊数まで記録してくださっていた。
有り難い。
早速、確認。


食卓の向こう側……冊
玄米先生の弁当箱……冊
農は天地有情……冊
……
いのちをちょうだい……冊


???


「お命ちょうだいに参りました」
……って、任侠ものの本?!
このタイトルだと、怖くて涙が出ちゃうかも。
正しくは、食育・道徳絵本「いのちをいただく」。


お母様方、
ノリも良いけどギャクのセンスも冴えてます。