北伊予の素敵な環境とかっこいい大人〜愛媛・北伊予小中講演会


愛媛県松前町の北伊予小学校と北伊予中学校で2日続けての講演。


昨年の伊予郡市PTA連合会の研修会で私の講演を聞いてくださった、
北伊予地区の小中学校PTAからの有り難いオファーだった。


松前町と書いて『まさきちょう』と読む。
愛媛県の県庁所在地・松山市の南側に隣接する小さな“町”。
その最も内陸部にある北伊予地区で北伊予中PTAK会長のエスコートを受けながら過ごした2日間は、驚きと感動に満ちたものだった。


松前町は愛媛県で最も人口の多い“町”(32,000人)である。
松前町には山がない。
そのかわり、町の地下を流れる石鎚山の伏流水からの湧水源が多数有り、水には全然困らない。
北伊予地区の水辺にはまだタガメがいる。

北伊予地区にはコンビニがひとつしかない。
北伊予地区には交通信号がまだ三つしかない。
北伊予地区の地域の方々は、町から配布された蛍光色の帽子を必ずかぶっており、子どもたちを見守るボランティア活動に積極的に参加している。
北伊予中学校の会議室には歴代PTA会長の写真が飾られている。

北伊予中のPTA会長Kさんは、親子二代で会長職を勤めている。
北伊予小、北伊予中の校長先生はどちらも女性校長だった。
どちらの校長も玄関先まで出迎えてくださり、
そして玄関先で見えなくなるまで見送ってくださった。
北伊予中学校の校舎内には、花瓶に挿した花がそこここに多数飾られている。
講演会場の演台にもあった。


北伊予中学校のPTA新聞はクオリティが大変高く、例えば、校長と会長の対談が掲載されていたり、可愛いらしいポーズをとった先生たちの写真が紹介されている。
北伊予小と北伊予中のPTAの委員さんたちは家族のように仲が良い。
そして、何よりも、PTA会長のリーダーシップ力と情熱が素晴らしい。


講演前の主催者挨拶。
K会長は中学生たちを前に
「私が涙した話を、みなさんにも是非聞いてもらいたいと思って、今日、ここにお呼びしました」と
私を招待した理由を真剣に語られた。
公演前の挨拶で私は鳥肌が立った。
初めての出来事だった。


こうして書いてみると、
できて当たり前のことのように思えるが、
その“当たり前”をこれだけちゃんとやれている学校や地域はあまりないのではないか。
だから驚き、感動するのだ。


福岡空港へ飛行機が着陸し、
私がターミナルビルへ足を踏み入れた瞬間、
携帯電話が振動した。
松山空港まで送ってくださったK会長からのメールだ。
まるで、到着時間を見計らっていたかのようなタイミングだった。

二日間、本当に本当にお世話になりました。そして、ありがとうございました。感謝、感謝です。家に帰ってから一時間半、妻と号泣しながら講演会の感想を語り合いました。妻から『こんないい先生と巡り会えるなんて、父さんは、本当に幸せ者だ。このご縁に感謝しなきゃね。』とも言われました。幸せなひと時をありがとうございました。生きる力をありがとうございました。明日が、未来が、待ち遠しい気持ちになりました。来月は高校生の娘と一緒に聴きに行きます。これからもよろしくお願いします。支離滅裂ですみません。まずは御礼まで…。
 興奮覚めやらぬ、北伊予の松岡修三ことKでした。


この文面を読んだとき、
メール着信のタイミングが偶然でないと私は悟った。


こういうかっこいい大人は、“弁当の日”を必ず実現する。


北伊予PTAの皆様へ改めて感謝申し上げます。
来月、またお会いしましょう。