初めての一品持ちより“弁当の日” 〜 第3回少人数セミナー「弁当力」

(5/23に遡る日記)


フィールドワーク”野の花見”を終えての昼食。
学生たちは何も知らされず、事前に課題として伝えた、手づくりの一品を持ち寄った。


「花」というテーマで作った一品を一人ずつ紹介するように私が言うと学生たちの顔が曇る。
無理もない。
日頃ほとんど料理をしていない人にとって、それはとんでもないプレッシャーである。


手抜きと思われたら……
自分のより立派な一品ばかりだったら……
まずそうと思われたら……
誰も手を付けてくれなかったら……
自分の料理を誰かに食べてもらうことは本当に気になるし、不安になる。


だから、他人の料理に思わず手が出る。
他人の料理を「美味しい!」とおもわず褒める。
自分の料理の減り具合を時折横目で追いながら。


「あぁ、私の一品が完食された!」


その瞬間、ほっと胸をなで下ろすと同時に、友達への感謝の気持ちがふつふつと沸き起こってくる。
「ありがとう。君の一品もほんとうに美味しかったよ」。


喜びは束の間。
晴れやかだった心の中が、暗転する。
今度は、過去の自分の振る舞いの足りなさやわだかまりが沸き起こってくる。
「毎日つくってもらった料理にどれだけ感謝していただろう」
「あの時、どうして美味しいって一言言ってあげられなかったのだろう」
「あの時、どうして作ってくれた料理に文句ばかり言っていたのだろう」
「あの時、どうして残してしまったのだろう」
「あぁ、今からでもすぐに謝りたい」



翌日の授業の最後。
弁当を自分で作る小学生たちの給食では、残食がほとんど出ないという映像を彼らに見せた。
「なぜ、子の子どもたちが給食を残さないのか。君たちにはこの生徒の心の中が読めるでしょう?」



たった一品。
たった一品の自分で作る手料理にはそんなパワーがある。

  • 前半の「多様性」の授業では、グループやクラスで、自分では思いもしなかった意見がたくさん出てきて興味深かったです。また、植物の色や形にもいろいろな意味があることを知って驚きました。植物に「意思」があるのかわかりませんが、生き残るための工夫のようなものが感じられました。後半のお弁当の話では、小学生の純粋な思いにとても感動しました。私は実家暮らしで普段はほとんど料理をしないのですが(笑)、毎日家事をしてくれる母の苦労はいつも感じます。これから1週間ごはんを記録するので、作ってくれる人への感謝の気持ちも忘れないようにしたいです。
  • 今日の授業での 考えるものが 生物多様性と 少し非日常的なもので 初めは何だろうと思っていました。しかし グループで考えると 結構色んなことがでてきて 個人で考えるより グループで考える方がたくさんでてくるなぁと実感しました。小学生が作ったお弁当にも 様々な努力や改善などがあり 素晴らしいと思いました。
  • 花が受粉のことを考えた色、形をしてるのが興味深かったです!!とくにラットテール♪そして国産のお米を買うことが生物多様性の保護につながると知って、環境を考える際、農業が密接に関連していることがよくわかりましたw(°O°)wまた料理を自分で作って作る人の苦労を知ったりお母さんの手伝いをしようとする小学生には感心しました。1品おかず作っただけでも、少しはあの小学生たちに近づけたかなぁ…小学生たちの感想文スライドは感動的でした!!!!私も料理作れるようになりたいです(*^□^*)
  • 今日の授業では普段あまり気にしてなかった生物多様性の意味を皆の考えを聞きながら知ることが出来てとても良かったです〓一品料理もまさか小学生からスタートしていたなんて思わなくて弁当を持っている子の誇らしげな顔やそれを見ている小さい子の顔を見てるとなんだか凄いなぁと思いました〓今日から自分の食生活を写メでとって記録すると思うと心配な気もしますが来週が楽しみです〓
  • 何気ない毎日の取捨選択が、私たちが育ってきた自然環境を左右することになる、というところまで考えが及びませんでした。自分の行動で将来の可能性を減らさないためにも、少し考えてから行動しようと思います。
  • 今日の小学生が自分で弁当を作ってくるという話はぜひ僕の小学校でも実践してほしいと思いました。残すのが当たり前になっているのを防ぐいいきっかけだと思ったし幼い頃から料理ができるにこしたことはないと思います。そして僕も絶対に残食はしないぞ、と小学生から教わることができました。
  • 生物が広がるために姿を変えていっていることに驚きました。そんな生物を人間の手で絶滅させるようなことが絶対にあってはならないと思います。また、弁当を作ることの大変さは、私も一人暮らしをするようになってからよくわかるようになりました。私も何らかの形で成長したいです。
  • 生物多様性については高校の頃授業で習いましたが、今日の授業では昨日のフィールドワークも踏まえていたので、より具体的に考えることができました。花の色・形と、虫や鳥との関係もおもしろかったです。小学生のお弁当の感想は、素直で、心に響くものがありました。
  • 今日の授業で一番印象に残ったのは小学生の手作り弁当の感想文でした。その子供のお父さんの優しさには思わず涙が出そうになりました。自分で食事を作るということはたいへんだし、意外と頭を使うし、そしてとても大事なことなんだとしみじみ思いました。食事を作る苦労を知ってるからこそ残飯がなくなるというのはすごく納得することができました。また生き残るための花たちの順応性にも驚かされました。花も虫もお互いを利用しながら生きてるんだなと思いました。食事の記録をとるという課題がでたので、これを機に自分の食生活を見つめようと思います。
  • 今日は生物多様性とはなにか、食べるとはなにか学びました。生物多様性はここ数年COP10の開催もあり、注目されている話題です。しかし、昨日の感想にも書いたように九州大学生物多様性にとても熱心に取り組んでいると知り、驚きました。また、遺伝子の多様性、種の多様性、生態系の多様性、景観の多様性について深く知ることができてとても興味深い内容でした。生物や植物が相互共生し、進化していくことはとても素晴らしいことだと思いました。お弁当の活動についてははじめて知った内容でした。子供たちの反応はとても面白かったです。とても大切な活動だと思いました。私も小学生に負けないように自炊したいと思います。
  • 進化の過程で少しずつ少しずつ最もいい形に変わってきたのかと思うと生き物は賢いなぁと思います。お弁当の話は本当に共感しました。実際私も自炊をはじめてから今度はもっとおいしく作ってやるとよく思います。それにご飯を作ってくれた親の苦労とすごさが分かりました(私は計量スプーンを使っても計量スプーンを使わない親の料理に勝てないのです)。これからも自炊をして料理の腕を上げたいです〓生物多様性とは?この質問に対して型どおりの2つの答えしかだせなかったのですが、花の形のさまざまな進化を見ると単なる種による多様性だけでなく、目で感じる多様性もあるのだと思いました。お弁当の日の話。残飯が減ったという結果には驚きました。作ってくれた人が目の前に居たら必ず完食しようとしますが、作ってくれた人が離れた所にいても皆が残さず食べる心は大学生の私も見習うべきものだと思いました。
  • 今まで「生物多様性」の意味なんて深く考えたことはありませんでしたが、考えてみると、様々な要素の多様性があることに気付けました。九州大学がその様々な多様性を維持したままの移転を目指しているということは凄いことだと思いました。また、小学生のお弁当の感想は涙腺が弛んでかなり危険でした。私は昨年までずっと母にお弁当を作ってもらっていて、母が朝早く起きて作ってくれていた苦労も分かっていて、食べ物を残すということはあり得ないことです。しかし、他の人は食べ物を残すことにあまり抵抗が無いようで、このような光景を見ると、しばしば憤りすら感じます。今日の講義のスライドを見て、逆に、他の人達はこの作る人の苦労を知らないから普通に食べ物を残せるのかとも思えました。とても悲しいことだと思います。
  • 今日の授業で印象に残ったのは植物の進化と日本の米を買い続けるべき理由です。まず私が感動したのは南アフリカの鳥のとまり木がある花です。先生もおっしゃっていましたがあの植物には意志があるように思えて、本当に感動しました!不思議です…。次に、日本の米を買い続けることが水田近くの生き物の命を救うことになるなんて考えたこともありませんでした。そしてこのことをもっと多くの人に知ってもらいたいと思いました。
  • 虫や鳥に授粉をしてもらうために、進化の中で花の形を変えたり色がついていることを知り、植物ってすごい!と感動しました。生き残るために進化してきた植物たちを、私たちが壊してはいけないと思いました。今日の授業で一番感動したのは、お弁当を作った子供たちの感想文です。食事を作ることが、こんなにも自分自身を成長させたり人との関わりを良いものにするとは思いませんでした。私の小学校でもお弁当の日があったら良かったのになぁと思いました。子供たちの楽しそうな写真を見て、私もお弁当を作ってみたくなりました。
  • 今まではただ単に、自給率がさがったらいけないんじゃないかっていう漠然とした理由で日本のお米は守るべきだと考えていたけど、お米だけでない水田に住む生物のことまでも考えてお米を守るという考え方はとても印象に残りました。また、小学生の"お弁当の日"は、子供たち同士で競いあって料理に限らず向上心が生まれたり、親から料理が伝わっていったり…と、お弁当を作るという行為からさまざまないい効果が生まれていてとても感動しました。
  • 今日の授業中に見た小学生の女の子の作文に感動して、つい涙ぐんでしまいました。BGMとの相乗効果でしょうか(笑)料理は味ももちろん大切だけれど、それ以上に大切なのは作る方も食べる方もお互いに思いやることなんだなぁ、と改めて思いました。
  • スライドで見た小学生の感想文は“You raise me up”と大変調和していて有意義なものでした。また、私は小学生の頃好き嫌いが多く食べ残しをしていました。しかし、家で料理を手伝うようになって作り手の苦労が身に染みて分かったので徐々に食べ残しが減って行ったのを覚えています。最近、1人暮らしを始め自炊をするようになったので余計にそのような思いが強いです。
  • 今日の授業のはじめは生物多様性についてで私だけではでない意見がグループで話し合うとたくさん出てきて、また他の班の意見も思いがけない視点からたくさんでていて、いろんな見方があるんだなと感じました。今日の授業で1番印象的だったのは小学生のお弁当の日で、子供たちが思い思いに一生懸命お弁当を作っていて心うたれました。私も自炊をはじめて改めて母や祖母の偉大さを強く感じました。
  • 環境保護に対して多大な努力がされていることを改めて認識し、私達もしっかり考えてゆかねばならないと思いました。生物の進化には圧倒されました。それぞれがそれぞれの方法でなんとか子孫を残そうとする姿に、昨今の私達が見失いがちな命の尊さを覚えました。料理の話を聞き、自分で作ることの意味を少し理解できた気がします。私も今後料理の技術を磨きたいと思います。
  • 今日は、さらに九州大学のしたこと(森の引越しなど)のすごさを実感し、そんな九州大学に入学できてちょっと誇りに思えてきました。生物多様性という言葉もよく聞くし、ただ種類が多様だということだと思っていたけど、よく考えてみたり、友達の意見を聞いたりして、種類だけじゃないなと気付かされました。自分には関係ないと思うのではなくて、しっかり考えていきたいです。お弁当の日の取り組みも料理がうまくなるという単純な影響だけじゃなく色んなプラスの影響があっていいなと思いました。子供の作文も感動しました。写真もおもしろかったです。日本中に広がれば、教育とかももっと変わってくるんじゃないかなと思いました。勉強よりも大切なことだと思います。わたしもいただくものは残さないようにしたいです。そして自炊もがんばりたいです。小学生にできて大学生ができないなんて恥ずかしいです(笑)
  • 生物多様性では、ブレーンストーミングで、思ったことをどんどん言っていくことによって、自分だけで考えてたら、ちょっと違うかなと思って、意見としてだせないことでも、発言できたから、量を求めるにはいい方法だなぁと思いました!!花の色や形とかで授粉を手伝ってくれる生物が違うのもおもしろかったです。輸入の自由化では、農家の人の環境はお金では買えないから、環境を守るために国内の米を食べてほしいという意見に納得しました!!ぜひ他の友達にも伝えたい言葉です!子供達の弁当もすっごくいいアイデアだと思いました。作る人の苦労が分かるから、残しちゃだめだってみんな思うんですよね!!
  • 生物多様性については受験前から調べるなどしていたので、考えやすかったです。TPPを結ぶことに賛成だったのですが、農業をすることによって環境を守っていることを知り、自分の考えの引き出しが増えました。また、自分で料理を作るということ、それを人と共有することに深い意味があるのを知りました。母の大変さにも気づかされました。
  • 今日は生物多様性について考えました。花粉を運んでもらいたい動物によって、花の形や色が違っていて、それぞれ意味があることにびっくりしました。日本のお米を食べることは、水田のまわりの生き物を守ることにつながると知って、そこまで考えたことがなかったし、なるほどと思いました。小学校お弁当の話はなんか感動でした。1年生のときから、食べ物を大事にしようとか作ってくれる人に感謝しようとか教えられるけど、そうゆうありがたさはやっぱり自分で作ってその大変さとかを経験した方が実感できて、行動にできるんだと思いました。わたしも、作ってくれる人の気持ちを大事にして食べようと思います。
  • 生物多様性について.分かっていたつもりが改めて何が多様性かを問われると自分では4つしか思い付きませんでした。やはり毎回思うことですが、他の人の意見に触れると、自分の考えも深まるのだなと思いました。今日の授業で一番印象に残ったのはやはり小学生のお弁当です。小さい頃にお弁当を作り、食物の大切さを体感することは非常に素晴らしいことだと思いました。また次の代へと継承されていることに凄く感動しました。
  • 今日の授業では、生物多様性の具体的項目を挙げていくなかで、自分が全然思ってもいなかった意見が出ていました。みんなで力を合わせると個人のときの何倍もの力が発揮できると思いました。また、小学校で金曜日に弁当を自分で作ってくるという企画は素晴らしかったです!!その企画は一石四鳥ぐらいあると思いました。実際、自分でするとすごく大変そうですが、自分の小学校にもあってほしかったなと思いました。友達に小学校の先生になりたいという人がいるので、オススメしようと思いました(^ω^)
  • 今日は九大の昔からの開拓について学びました。やはり環境破壊が問題になっている近年にふさわしくない九大の建設ですが2つの大きな目標をたてることによって成されてきました。昨日の野外活動での経験はそれにつながるちょっとしたことでしたが、僕たちにとっては大変な気付きのきっかけであることを知りました。小学校のお弁当は感動ものでした。そういうお弁当活動をこの授業でしていったら授業後の僕の料理への意識が変わることを期待します。
  • 今日は植物の共生の仕方にものすごく驚きました。色や形や長さまで全部子孫を残すために意味のあるものなんだなと思いました。自分にとって適切な姿になるのにどれだけ長くかかったのか興味がわきました。自然淘汰はやはり強いです。あと弁当を作っている子どもたちの映像をみて、自分で作って苦労をしって初めて食べ物を大事にするのどなと思いました。自分も子どもがもしできたら。あんなことをさせたいと思いました。
  • 様々な植物の写真を見ながらそれぞれの植物が子孫を残すためにまるで意志を持っているように進化しているところに感動しました。また、小学校のお弁作りの様子を見て互いに刺激しあいながら子ども達がしだいに作り手の「気持ち」や「苦労」を学び、日常生活でそれを生かしていけることはとても良いことだと思いました。
  • 九大が伊都建設にあたり、どのような取り組みをしているのかよく分かりました。環境が主体となる21世紀に対応した建設計画があることをしり驚かされました。
  • 昨日の授業は思わず感動しました。私は家庭科全般苦手で料理は全くしませんが、小学生にもできるんだから私にもできるはずだと思い、さっそく今日作ってみようと思いましたが、予想通り寝坊しました。機会があれば作ってみよう、そう思わせる授業で、とても良かったです。
  • 自分は正直環境とか料理に興味なかったし、日曜も参加してないけれど、講義を受けるときは夢中になった。特に伊都キャンパス建設における環境保存の問題については身近で面白かった。この講義は充実しました。