Beta vulgaris var. conditiva_ in Germany

ビート(テーブルビート) / 火焔菜


Chenopodiaceae / アカザ科
photo by mich.katz


今日も不思議な野菜を.さて何と言う野菜か分かりますか?


「カブ」と思った人,残念でした.


「ビート」という野菜です.


実は私もドイツのマルクト(マーケット)で見たときはビートと自信もって判断できませんでした.
日本でほとんど利用されない野菜で,実物を見たことがなかったのだから無理もありません.


肥大した根茎をサラダ,やピクルス,スープの材料として利用します.ロシアの名物料理ボルシチhttp://www.ajinomoto.co.jp/recipe/condition/menu/003946.asp)にも利用されます.


煮込むとこんな驚くべき色のスープになります(こちら→http://allabout.co.jp/gourmet/homemade/closeup/CU20031119/index.htm).ベタシアニンと言う色素が煮込むことによって鮮やかに発色するのです.数年前,ポーランドの女性研究者が私どもの研究室でこのスープをごちそうして下いました.未体験の鮮烈な赤色スープに研究室皆ビッックリ!


しかも面白いことに,このスープ,砂糖を加えていないのにほんのりとした甘味があります.これはビートの根茎にショ糖が多く含まれるためです.サトウキビが育たない寒い地域では,この製糖専用のビート,サトウダイコン(シュガービート)が利用されているのもうなずけます.


ビビッドなビートスープ.今年のクリスマスにいかがでしょう?


by mich.katz