出前授業1〜踏み出す勇気_ My Life


PTAの役員をするといろんな発見がある。


小学校教員はお話しが上手な先生が多い。毎日小学生の子どもたちに言い聞かせ、学ばせなければならないのだから、それなりの話術を持っていないといけない。その点、教員免許を課せられず、話術のトレーニングなどに殆ど縁がない大学教員には、話しが下手な人が多い。私もその一人だろう。子どもたちに対する小学校教員の話し方を傍で見ていると学ぶべきことが多い。注目のさせ方、話す時間のバランス、話しのまとめ方、……etc.


しかしその一方で、一人ですべての教科を受け持つ小学校教員の一日は忙しい。一日の授業を終えても帰るまでにやらなければならない仕事もたくさんある。ゆっくりと教材研究をしたいと思っていても、学期中の通常業務の中で個人的にそういう時間を確保をすることは難しいようだ。学びを深めようと思ってもなかなか思うようにいかないというのが現状のようだ。


子どもたちの学びを深めるための教材を学びたい小学校教員。
子どもたちの学びを深めるための教え方を学びたい大学教員。


そんなペアでお互いにの短所を長所で補いながら授業をすると大きな学びがあるのではないかと思った。子どもたちにとっても、普段とは雰囲気の違う授業を時々受けることは、学習意欲を向上するきっかけになるかもしれない。


(でもそんなこと簡単にできるやろうか?)


そこで、そんな考えを校長先生に打ち明けてみる。


すると……、
校長「そういう取り組みは生活科や総合学習が一番相応しいでしょうねぇ。もともと、総合学習にはそういう目的があったからね〜。」
私「具体的に、どういう手続きを踏めばできますか?」
校長「比良松さんが、事前に、クラス担任の先生に趣旨を説明して、合意を得ることができれば、OKですよ。あとは、時間さえ上手く調整すれば……。」
私「提案させてもらっていいですか。」
校長「どうぞ。」


と言われて少し前進するが、まだ不確定要素がある。


(現場の先生が部外者に対してそんなに簡単に授業を受け持たせてくれるやろうか?)


先日の歓送迎会の前、一番声をかけ易かった次女のクラス担任の先生に恐る恐る話しを切り出してみる。


私「先生、私、身近な植物や農作物、生き物について私が持っている知識を活かして、生活科か総合学習の授業をやってみたいと思っているのですが、できますか?」
先生「もちろん、できますよ〜。授業して頂けるんですか?嬉しい〜!ちょっと待って。」
と言うと、同じ学年の他のクラス担任までその場に呼ばれ、あっという間に話しが盛り上がる。


需要と供給が一致した。


言ってみるものだ。