教室はまちがうところ_ My Life
「クラスのみんなが一番いやだと思う授業とその理由、分かる?」
夕食の食卓で長女がそう私たち夫婦に尋ねた。
クラスでもっとも人気がない授業科目は社会だった。
その理由とは何だろう。しばらく考えていろいろな答えを言ってみる。
歴史の年号がよくわからない。
地図を読むのが難しい。
憲法のような法律が難しい。
暗記することが多い。
……
どれもハズレ。
地名や人物名でだじゃれを言う人がいる。
社会の時間だけなぜか落ち着きのない子がいる。
先生が歴史上の人物に変装するので引いてしまう。
……
だんだん、不真面目な回答になっていく。
ふと閃く。
「あ〜、わかった!正解がない質問をされることやろう。」
その答え、一度は却下されたが、どうやらそういうことに深く関係しているらしい。つまりこういうことだ。算数で「100÷10は?」のような質問が出ると、ほとんどの子が手をあげて答えたがる。しかし、社会で「どうしてこの地域では農業が盛んなのでしょう?」とか「なぜ農業の後継ぎが不足するのかな?」なんていう質問(実際にどのような質問だったかははっきりと分からなかったので、これらは例えばの質問です。小学生にはちょっと難しいかも。)が出ると、なかなか手があがらない。先生は手があがるまで待っているらしい。クラスの多くの子どもたちがその沈黙の時間をなんとも居づらいと感じるのだと言う。
(小学6年生が間違うことや失敗を恐れている。)
直感的に私はそう思った。
「正解を出さなくてはいけない」という雰囲気を「間違ってもいいんだよ」という雰囲気に変えることができれば、彼らの社会科の授業はきっと楽しくなるだろう。そんな楽しい雰囲気はこんな絵本からも伝わってくる。
- 作者: 蒔田晋治,長谷川知子
- 出版社/メーカー: 子どもの未来社
- 発売日: 2004/04/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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実は人生の中では、正解や成功からでなく、間違いや失敗から学ぶことの方が意外と重要だったりする。親や先生が自分が如何に失敗から学んだかを子どもたちに伝えることができたら、子どもたちは自信をもって間違い、失敗しながら成長するだろう。