ホモ・サピエンス、命の循環を知る 〜 全学教育科目“生物科学I”を終えて


「なぜ、地球上の生きものたちを守る必要があるのか」


5人の農学部教員のリレーで実施される1年生向けのこの講義で、
私は278名の受講生にそう問いかけ、
自分なりの率直な答えを出席カードの裏に書いてもらった。


「これ以上生態系のバランスを壊さない方が人間の為になるから」
「どんな生きものも何時か人間の役に立つことがあるかもしれないから」
など、教科書で見たことあるような答えが多数返ってきた。


しかし、私はこのような答えを期待して質問したわけではない。
教科書的な答えを求めようとする人の関心は、
その答えが合っているとか理にかなっているかということに向けられるきらいがあり、
日常の行動変革にはなかなか結びついていかないからだ。
「日本の農業が大切だ」と答える97%の“素晴らしい”大学生の日常の食事が、
ファストフードのような“安い、速い、便利な”食事に傾倒しており、
全くと言っていいほど日本の農業を買い支えていない現実はその好例だと思う。
講義でそういう“気づき”を促すための質問だった。


今回、学生たちに気づいて欲しかったこと。
その一つが次の生命観だ。

生命とは動的平衡にある“流れ”である


福岡伸一ハカセは、
著書『生物と無生物のあいだ』で、
ネズミが摂食したアミノ酸の56.5%が、
予想をはるかに超えた速度で、
身体のありとあらゆる部位を構成するタンパク質を再構築するために使われているという、
シェーンハイマー博士の1930年代の画期的発見を踏まえ、
生命をそのように定義した。
生命は秩序を保つために、
絶えず自らの身体を壊しては新たに作り直しているのである。

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)


そして、
この“個”における物質の“流れ”をズームアウトして地球上の生命全体を概観すれば、
生命とは他の生命から物質を受け取り、
他の生命へと物質を渡す共生ネットワークの一構成員であることも比較的簡単に理解できる。
生命の秩序を保つ“流れ”は生命の内外を問わずつながっているのである。
我々、ヒト(ホモ・サピエンス)という一生命も、
“食べる”という今ではあまりにも“当たり前”となってしまった行為を介し、
この“持ちつ持たれつ”の流れのなかに身を委ねている。


聴講するヒトたちにそういう気付きを与えるべく、90分間、壇上のヒトはしゃべり続けた。
壇上のヒトは、聴講したヒトたちのとても豊かな感受性と素直な心に希望を見出した。

■農業について

  • 今日の講義はとても考えさせられました。私たちが普段食べている“食”についてじっくりと考えたことは今までほとんどありませんでした。2000万トンの残飯に対して1000万トンという米の収穫量。農業の問題と向き合い、考えなければいけないのは私たち自身のほうなのだと痛感しました。今日、こうして生きているということ自体、幸せなことなんだなと思います。
  • 最近、自炊をしておらず、弁当やパンで食事を済ませることが多いので、今日の授業は耳が痛かった。日本の農業をもっと盛んにするために自給率を上げる必要があると常々考えていたが、日本人が2000万トンもの食糧を廃棄しているという事実を知り、まずは「食物を大切にする」という意識を持つことが重要であると感じた。ありがとうございまいした。

■残食について

  • 最近、私も食べ物を捨てることがたくさんあった。罪悪感を抱いた。
  • 今までに考えていなかったことを考えさせられました。よく、食事を残したり、粗末にすることがあるけど、ちゃんと食べないといけないと思いました。そして、たまには自分で、ごはんを作ろうと思いました。
  • 大切なのは自給率でなく、残さないようにすることだと思いました。
  • 食糧自給率が低いと心配する前に、与えられた食べ物をちゃんと消費することから始めなければならないと思った。生きものの命をもらって生きているのだから、そのことに感謝して生きていこうと思う。
  • 私たちがこんなにたくさんの食べ物を捨てていることを知り、驚きました。私が、小学生の頃は、ほとんど残飯はなかったのに、どうして今のようになってしまったのだろうと思いました。きちんと自分で子どものために料理を作れる親になりたいです。
  • 食糧自給率が40%足らずのくせに2000万トンもの食べ物を捨てていることには驚かされたし、自分もその中の一人だと思うと恥ずかしくなりました。
  • 私の小学校では全校児童400人で残飯が30kg出た日がありました。でも、今日紹介された小学校ではほとんど食べ残しがないことに驚きました。このような取り組みをしないとだめだと思いました。
  • 私たちはなんと無駄なことをしているのだろうと思った。食糧自給率が低いと言う前に与えられた食べ物をちゃんと消費することから始めなければならないと思った。生きものの命をもらっているのだから、そのことに感謝して生きていこうと思う。
  • 日本の飽食は問題だと思う。食べ物の大切さを子供に教えられるような大人になりたい。
  • 私の卒業した学校は、給食を残さないよう、徹底的に指導されました。今回の授業でその教育が如何に素晴らしいものであったかを実感させてもらいました。ありがとうございました。

■共食(一家団欒)について

  • 実家通いだが、朝ご飯を家族といっしょに食べたのは、中学の時が最後でした。もし、自分が一人暮らしをするとしたら、しっかり家事をしたり食事をつくったりできるか心配です。良い母になりたいと思った。

■自炊について

  • 今までは、何を食べるかばかりに気をとられていましたが、どう食べるかということも、それ以上に大切なのがわかりました。これからは、積極的につくって食べたいと思いましたし、自分の手元に届くまでに関わってくれた人々に感謝の意を込めて「いただきます」と言いたいです。自分の子どもにもそういう教育をしたいです。
  • 最近、ものすごく食生活が崩れていたので、真剣に立て直そうと思った。前から食生活は本当に大事だと思っていたけれど、今回の講義でこのことを改めて感じた。将来は母親になる身だけれど、自分の子どもには自分の作ったものを食べさせてあげれるように、今のうちから頑張っていきたい。
  • 私は一人暮らしをしているのですが、どうしても出来合いのものを食べてばかりで、いつも母の味が恋しくなります。それと同時に、一食の食事を作ることの大変さ、そして食事ができることのありがたさを感じずにはいられません。今日の夕飯は何か作ってみようと思います。
  • 私は平日3日はお弁当をつくっています。一人暮らしで自分でご飯をつくっていくことは予想以上に大変だと分かりました。また、お母さんの大変さが分かり、尊敬の念を抱きました。以前以上に「もったいない」ということに敏感になり、無駄なく、節約することを心がけています。高校時代、内田先生が「大学生になったら、お弁当は自分で作ろうね」とおっしゃっていたのを思い出しました。また頑張ろうと思いました。大学生活に慣れ、見失いかけていたことをまた取り戻せた気がします。ありがとうございました。
  • 三食オール外食の日が続いているので、今日は自炊をしなければと思います。
  • 「自分でごはんを作れること」の大切さを内田さんは繰り返し言われていました。今、私は一人暮らしをしていますが、なるべく自炊するようにしています。これからも努力し続けます。

■「いただきます」の意味について

  • 私たちが、今、生きるために多くの命から支えてもらっているのに、私たちは、その命に感謝する気持ちを忘れてしまっているのだと思いました。「いただきます」には、その食卓に並んでいる命だけでなく、その食物を補った人や作った人の生に対しての感謝の意味も込められているという比良松先生の言葉に共感しました。
  • 一人暮らしを始めて、毎日食事を作ってもらっていたことの有難みを知りました。それは、食事そのものに対してでもあるし、作ってくれた母親や祖母のに対してでもあります。自分で料理することの大切さが分かります。今日の授業でさらに、材料の命を頂くという意味での”いただきます”だけじゃないことに気づかされました。
  • 命の大切さ、食の大切さを実感できる授業でした。最近、一人で食事をするのでずっと「いただきます」を言っていませんでした。これからはあらゆる生命への感謝を忘れないようにしたいです。
  • 「いただきます」と言わせないでくださいと言った親にはビックリしました。そんな親には絶対なりたくないと思いました。
  • 「いただきます」という言葉が、食べ物の命だけでなく、食べ物を作るために働く人たちの命にも対する感謝をも表しているということに感動しました。今、一人暮らしを始めて家事の大変さを実感していますが、将来のためにも今こそ頑張りたいと思いました。

■生(命)・共生について

  • 自分の命も他の人や動物の命も大切にできているかどうか、考えさせられた。
  • 私を支えてくれるすべての命に感謝しなければならないと思いました。私も近い将来、母親になると思いますが、その子には、今の私と同じように、自分を支えてくれる命の存在を知り、感謝しながら生きて欲しいと思います。
  • 命ということについてとても考えさせられました。私を支えてくれるすべての命に感謝しなければならないと思いました。私も、近い将来、母親になると思いますが、その子には、今の私と同じように、自分を支えてくれる命の存在を知り、感謝しながら生きていきたいと思います。
  • 「生態系の話をしますから」と先生が最初に言われたときには、こんなふうに、食べることや母と子のことなどを含めた幅広いお話が聞けるとは露程にも思っていませんでした。生態系の話って、生きているものみんなの命の話ということだったんだなあと思いました。ありがとうございました。
  • 最近、悩むことが多くて、生きてることが辛かったりしたけど、生まれてくること自体が奇跡と言われ、考え直しました。人間関係でつらいことがあると、すぐに食欲がなくなっていたけれど、それでも食べろと言ってくれた親の本当の心がわかり、今は感謝しかありません。ちゃんと前を向いて生きようと思います。
  • 目を背けたくなるような部分もあったが、食べることは命をもらうことであり、生きることであるという、当たり前のことを肝に命じて生きていきたいと思った。
  • 毎日忙しく生活しているので、生きていることや食べることに対してなかなか感謝する気持ちが湧くことがなかったということに気づきました。
  • 食事や生活について真剣に考えさせられました。「生」というものがどれだけかけがえのないものか……。
  • 食べることは命ももらうことであり、生きることであるという当たり前のことを肝に命じて生きていきたいとおもった。
  • 自分の命も、他の人や動物の命も大切にできているかどうか、考えさせられた。ちゃんと大切にしていこうと思う。
  • 水俣病を患わなかったのが妊婦であると知り、衝撃を受けると共に、親子間での命のつながりの深さを実感した。死んだ子に授乳した母親の話に胸が締め付けられる思いだった。今、こうして生き、またこれから生き続けることの重さを受けとめていきたいと思う。
  • 自分の命は自分だけのものではないということを痛感させられました。特に、一人暮らしを始めてから親の偉大さを感じています。これからは自分も親となる時がくると思いますが、自分の親のようになれたらと思います。
  • 自分は、今まで、何か目的がなければ生きていても意味がないと思っていましたが、最後のスライドを見たとき「自分が今ここに居られること自体、奇跡に近い」ということに気づかされました。また、だからこそ奇跡的に得ることができた「自分の人生」を有意義に過ごしていこうと思いました。
  • 「今、生きていること、ここに座っていること自体奇跡です」という先生の最後の言葉にははっとしました。私が生まれてここまで成長できたことを当たり前のように思っていましたが、支えてくれる人たち、大きくは、地球上の生命を持つ生きもののおかげだということを痛切に感じました。
  • 「食」を大切にすることは「生」を大切にすることなんだなと思いました。きれいごとではなく、生まれて来れた奇跡に感謝して、今度は自分がそんな奇跡を生み出せるように、ちゃんと生きていきたいと思いました。
  • 今、僕がこうして健康でいること自体が奇跡であることを改めて実感させられました。親からもらったこの身体を大切にして、自分の子どもが元気に生まれてきたら、これ以上ないっていうくらい大切に愛情を注いで可愛がってあげたいと思っています。
  • 食べるものは自分の勝手だと感じていたけど、今、私が食べるものは皆他のものとつながっている。そう感じられました。
  • 人間の高慢さが分かって反省した。「生」と「食」の関係、生命は循環しているということがよくわかった。
  • 生物は単独で生きているんじゃないということが分かったし、私も将来親になりたいと強く思った。
  • 人間も生きものの一員として、他の生きものに敬意を払わないといけないのだと思いました。自分でお弁当を作る子どもたちが給食を残さないという話を聞いて、生きものの命をもらって人間が生かされていると実感できる食育は良いなあと思いました。
  • 一人暮らしで自炊生活ですが、もっと食べ物を、もっと料理を、もっとすべての生命を大切にしたいと思いました。
  • “食”を通じて多くのことを知ることができると知った。“生”につながる一番大切な要素として考えていかなければと思った。“食”は“感謝”です。
  • 「私の命は私だけのものではない」という言葉が印象的だった。どんな生命も自分だけで生きていくことは不可能で、常に他の生命に支えられつつ生きていくのだとわかった。
  • 自分の命、自分をとりまく全ての命が奇跡に溢れていると感じた。このことに気づけたら、もっと自然にまわりの生きものを好きになれるのだろう。
  • “生”について考えるとなると、大抵私は、いかに充実した人生をおくるか、それを勉強とか社会的な事柄で考えていた。しかし、“生”をよくするための食の大切さが、生物的観点だけからでなく、それ以上に心に沁みました。すばらしい授業をありがとうございました。
  • 感動しました。ちゃんと生きようという気にさせられました。食を見直すきっかけにしていきたいです。すばらしい授業、ありがとうございました。
  • 生物多様性をなぜ守らなければならないのか」。その理由を考える中で、生きものを愛しく思う心というものを私はちょっぴり忘れていた気がします。いい授業でした。
  • 人間中心に何でも考えてしまうようになってしまっていたことに気づいて悲しくなりました。生物の多様性は、何も、人間が生きるためにあるのではない。全ての生物がその一生をまっとうするためにあるんだと思いました。
  • 生の循環ってすごいなと思った。自分の命はつながっている。食べることは生きること。生きることは食べること。大学に入って乱れ始めた食生活をもう一度見直したい。

■“母”について

  • 私は、ずっと母親になれるか不安で仕方なく、結婚もそれがためにしたくないなあと思っていました。でも、今回考えさせられました。母親になりたいと思います。
  • まだ未熟な私ですが、大学でたくさんの経験を積んで、早く、お母さんになりたいと思いました。すごく両親が恋しくなりました。
  • とても感動しました。早く子どもを産んで、お母さんになりたいと思いました。でもそのためには、今からしっかり自分の食生活を省みないといけないと思いました。
  • 食の大切さを改めて実感することができました。何を食べるかのか、そしてどう食べるのかをしっかり考える必要があると思いました。そして、命がどれほど大切であるかも学ぶことができました。自分を生み、育ててくれた母を含めたすべての人に感謝したいです。
  • 母のおかげで、今、自分がここにいられると思うと、本当に幸せですし、感謝してもしきれるものではないように思います。
  • 母親を改めて尊敬しましたし、ちゃんとした母親になれるように頑張りたいです。
  • 生んでくれた親に恥ずかしくないように生きようと思いました。
  • お母さんに会いたくなりました。

■親について

  • 生まれてきたことは素晴らしいと思った。自分の母親、父親に感謝したい。いのちに感謝したい。自分の子どもは、絶対に自分の母親のように、愛して、愛して、尽くして、尽くして育てたい。
  • 「親になる」ということは、自分が思っている以上にたいへんなことなんだなと思った。自分は、今まで親に対してひどい言動を繰り返していましたが、自分の行動を今後、親に恥じることないようにしようと思います。
  • 今日の講義を受けて、当たり前のように普段気にもとめていない命の尊さについて真剣に振り返ることができました。僕自身は、大学生になって朝食を食べなくなり、1日2食の生活が定着してきて、今まで両親に支えられていたことを痛感しました。今日の講義を契機に自分の食生活を見直し、生命に対する感謝の念を抱いて、毎日過ごしたいと思いました。
  • 自分の生活を反省しました。自分だけの命ではないし、きっといつか親になるし、そんなことも考えて、子どもが誇れるような親であり、人間になりたいです。
  • 自分は男だから母親の気持ちがわかることはないだろうけど、やれることはあるだろう。まずは「食」から。

■自分について

  • ここに生まれた奇跡を大切にして、これからも生きていきたい。
  • 今日の授業を受けて自分が傲慢になっていたことに気づきました。他の生物に対しても、自己中心的な教えをしており、自分さえ生きていればよいと考えていました。それだけでなく、自分がここに生きていることを当然であると思っていました。しかし、授業中に先生がおっしゃったことから、自分の存在がどれほどスゴいことなのか、どれほどたくさんの奇跡が重なって生まれてきたのかを実感しました。母親に「ありがとう」と言いたくなりました。
  • 今回、先生の話を聞き、改めて自分が生まれて生きている素晴らしさを感じました。ここまで生きて来れたのは両親が自分を生かすためにおいしいバランスのとれた料理を作ってくれて、愛情を注いでくれて、また、多くの人が食べ物をおいしく、安全に作ってくれたからだと思います。この幸せを両親に伝えていこうと思います。
  • 自分はとても恵まれた環境にいるのだとあらためて思った。当たり前にあるものに感謝しなくてはいけない。
  • 自分の生活を反省しました。自分だけの命ではないし、きっといつかは親になるし、そんなことも考えて子供が誇れるような親であり、人間になりたいです。
  • 私はいつもお腹が空いたらいつでも何でも食べることのできる環境にいるので、正直言って、食べているものがどのようなものかを気にすることもありませんでした。しかし、今回の講義を受けなかったら、私ももしかしたら母親になるかもしれないのに、食に関心もなくこのまま過ごしていただろうと思うとぞっとしたし、自分のためだけに生きているわけではないのだなと思いました。私自身、これまで何か大きなことをしたこともないし、果たして-役に立つことなんてあるのだろうかと思ってきましたが、そうでないことが良くわかりました。
  • 将来、子供ために、たばこは絶対吸わないと決心した。子どものためにも、自分のためにも、これからご飯を作ったり、家事をできるようにしたいです。頑張ります。
  • とても感動しました。泣いてしまいました。私は前々回の質問(なぜ生物多様性を守るのか)に対し、性悪説的な回答をしたのですが、今回の講義で考えを改める部分がありました。自分の命と引き換えに、身体が不自由になってしまった我が子でも、生まれてきてくれて、そして今でも生きているというのが、お母さんにとって素晴らしく、嬉しいことなんだろうなと思いました。生命の大切さをいつも頭に置いて、ちゃんと料理できるようになろうと思います。
  • 私は生まれつきアトピーで、母がいつも必死でご飯を工夫してくれていたことを思い出した。そのおかげで何とか体調をコントロールできていたのだと思った。食事は自分の身体と直結していて、他の生物ともつながっていたのだ。自分を守り、他の生物を守るには、やっぱり、まず食生活からと再認識した。
  • この授業を通して食物の大切さや私たちが大人になった時に子供に対しての責任のようなものに改めて気づきました。これからはもっと周りの人間や生物に感謝していきていくようにしたいです。
  • 生物多様性をなぜ守るか」という問いに僕は十分な答えをだせませんでした。自分自身を含めたすべての生命がいかに大事であるかがわかりました。これからは自分の食生活という身近なところから生物の多様性を守っていけるような生活を始めようと思います。
  • 私たちが日々食べている食品に悪影響を及ぼす物質があんなに含まれているとは知らなかった。食生活を見直すきっかけとなった。自分が生まれたこと、自分が食べているもの、自分の友人が今生きていること、いろんなことに感謝して生きていきたい。
  • 大学生になり、一人暮らしを始めるようになってから「食」と「生活」について考える機会が増えてた自分にとって、今回の授業はとても印象に残りました。それまで漠然としていた感情がはっきりわかりました。それは「感謝」です。自分が如何に生命たちに支えられているか、生命たちの愛に守られているかをはっきりと知ることができました。この「感謝」の気持ちがこれから一人でも多くの人に届くように、この感情を忘れず、全ての生命を愛することが、今私にできる一番のことだと思いました。

■講義について

  • 大学に入ってから今まで一番印象に残った授業でした。
  • 大学に入って一番良い授業でした。
  • 大学に来て初めて受けて良かったと思えた授業でした。
  • 僕は、今回の講義を聞いて、初めて大学に来て良かったと思いました。これから親になる私にとってこの講義はきっと忘れ難いものになると思います。ありがとうございました。
  • 涙が出そうで困りました。先生の熱い思いにも感動しました。ありがとうございました。
  • この授業を受けることができて本当に良かったと思う。ありがとうございました。
  • 今回、この講義に出席して、本当に良かったと思う。
  • 大変ためになりました。今までの先生の中で一番おもしろい授業でした。
  • 先生の授業は生徒が積極的に参加できておもしろかったです。
  • 今回の授業、大変勉強になりました。様々な驚きがありました。大学に入って一番感銘を受けた授業だったと思います。
  • 今回の授業に出れた私は運が良かったです。もっと多くの人が食について、命について学んだら、日本は変わるのではないでしょうか。
  • 今日の講義を契機に自分の食生活を見直し、生命に対する感謝の念を抱いて毎日過ごしたいと思いました。ありがとうございました。
  • まさか生物科学でこんな深いことを学ぶことになるとは思いませんでした。
  • 生物科学Iの授業をとって本当に良かったと思いました。自分の存在や生命について見つめ直してみたくなりました。素敵な授業をありがとうございました。
  • 生物科学がこんなに楽しいとは思いませんでした。
  • 生物科学という学問の意義を超えた中身のある授業でした。本当にありがとうございました。
  • 生物科学の授業を受けているはずなのに、道徳や保健体育の授業を受けているような気がしました。
  • 今まで受けた生物の授業の中で一番心に残りました。
  • 今まで受けてきた生物の授業の中で一番生きものが身近に感じられる授業だった。
  • 分野や専門を超えた内容に感動しました。
  • 今日の講義内容を自分だけでなく友達や家族、将来持つかもしれない自分の子どもにも教えたいと思った。
  • 生についてとても深く考えさせられる授業だった。胸が熱くなりました。
  • 感動しました。今まで聞いたどんな講義よりも説得力がありました。ありがとうございました。
  • こんなに感動する講義は初めてです。ありがとうございました。
  • 心あたたまる授業でした。生の大切さが伝わりました。
  • 心に響く素晴らしい授業でした。ありがとうございました。
  • 学校の授業でこんなにも深く考え、感動したのは生まれて初めてです。この授業を受講できて本当によかったです。本当にありがとうございました。


そして、冒頭の質問「なぜ、地球上の生きものたちを守る必要があるのか」に対し、
ある一人の聴講するヒトはこれ以上素敵な答えはないのではないかというものを壇上のヒトにプレゼントしてくれた。

生きものが好きだから


体内に取り入れた物質を燃焼させ、
大気の100倍もの濃度になる二酸化炭素を吐き出しながら、
この感想をパソコンに打ち終えたホモ・サピエンスが、
その手を休めてふと窓の外に視線を移したとき、
風に揺られるタイワンフウの涼しげな新葉が目に留まった。
その新葉がせっせと二酸化炭素を取り込んで物質生産に励んでいるのかと想像すると、
こころなしかいつもよりタイワンフウが愛おしかった。