講演を依頼する人、依頼される人


「大学の仕事プラス講演活動。忙し過ぎませんか?」


……と最近よく言われる。


忙しくないというと嘘になる。
それでも講演をお引き受けするのはそれなりの理由があるから。


「日本の農業を元気にしたい。」


日本の農業を支えているのは農家でなく、消費者。
作る人がたくさんいて、農作物がたくさんあっても、それを消費する人がいなければ、日本の農業は元気になれない。だから、大人や子供を問わず、消費者へメッセージを送り、一緒に考え、そして一緒に行動したい。


「私たち日本人の食生活が如何に矛盾しているか。」
「“食べる”とはどういうことなのか。」
「“生きる”とはどういうことなのか。」


講演ではそんなお話をする。


最近、そんな私の講演を聴きに、わざわざ遠方より来られる方がおられる。7/1多治見市(岐阜県)の小学校の講演では、20km離れた隣町、可児市から3名のPTAの父母が猛暑の中駆けつけてくださった。7/4宮若市(福岡県)のJAの講演では、13km離れた隣町、飯塚市から建設会社の方2名が土砂降りの雨の中駆けつけてくださった。しかも講演の様子をblogに取り上げてくださった(http://d.hatena.ne.jp/kanicoco/20100705http://murakamihome.co.jp/?mode=blog&b=118)。その熱心さに頭が下がるし、講演に参加されたことを喜んでくださってほんとうに有り難い。


そう言えば、私も、竹下和男先生、内田美智子先生(2回)、稲益義宏先生、佐藤弘さん、吉田俊道さんの講演を宗像で企画し、実現した。そのために一生懸命だった日々が懐かしい。予算確保、企画スタッフ打ち合わせ、プログラム作成、宿泊手配、会場準備、司会……etc. そういうルーティンは当然だが、それ以上に、“肩書き”だけで呼ぼうとする講演ではなかなか学べないことを学んだ。会場との一体感、聴衆の笑い、涙、モチベーション、満足感……etc. その経験があったからこそ、講師として講演を依頼されるようになった今、やるべきことが良くわかる。


「ありがとうございました。」
「話を聴けて良かったです。」
「楽しくて、あっという間でした。」
「感動しました。」
「涙が止まりませんでした。」
「今日から頑張ろうという気持になりました。」
「弁当の日、必ずやります!」


企画した人、話を聴く人にそのように言ってもらえること。
それが、呼ばれた私が全力を尽くしてやるべきことなのだ。


これからも“自分自身”に対してもっともっと磨きをかける。