広がる九大弁当の日

先週、kab-logさんが研究室に来ていきなり言う。
「来週の弁当の日は、“妥協なき十人十色”。ひらまつ先生は“紫”です!」


弁当の日をずいぶん長いことさぼっていたからだろうか。
ハードルの高い宿題を出されてしまった。


紫色の食材?
紫芋くらいしか思いつかない。


数日後、テシマののりりんさんがレストランで出している紫色のジュースを思い出した。
黒大豆の煮汁にクエン酸を反応させると鮮やかな紫色になる。
それに好みの量の砂糖を加えて炭酸水などで割って飲むとオーガニックなジュースになると教えて頂いた。
そこで今回は、黒大豆の煮汁を使ったゼリーに挑戦。
食べた学生たちからは「甘い黒大豆をイメージしたけど、酸っぱくて美味しい」と好評だった。


「久しぶりの弁当の日も無事にこなせた〜」とホッと胸をなで下ろしたのも束の間、kab-logさんから新たなミッションが下る。


「小ゼミの学生たちが明日弁当の日やるらしいんです。私行けないのですが見てきませんか。」


頂いたオファーは断りません。
……ということで、先日、大島中学校の栄養士さんから伝授して頂いた「子どもも大好きキャロットサラダ」を朝10分で作って六本松キャンパスへ。


昼休み、後期小ゼミの学生たちが集まり始める。すると……
「先生、こんにちは」
と知った顔の学生たちが次々と教室へ入って来る。


前期小ゼミの学生たちだ。


ホークス応援田植えで弁当の日を体験した彼らに、前期に引き続いて後期小ゼミにも参加している学生から「弁当の日やるぞ」との声がかかって駆けつけたのだ。


どうぜなら賑やかな方が良いと、小ゼミとは関係ない友達を連れてきた学生もいた。


この日のテーマは「初めて」。
食卓に並ぶいろんな初めて。
朝からコロッケを揚げてきた女子学生。
朝からのり巻きを作ってきた男子学生。
熊本出身だからと、芥子レンコンを作ってきた男子学生。


結局、全部で20名くらいだろうか。九大キャンパス内で一番大きな弁当の日になってしまった。


一つの食卓を囲む学生たち。
当然、初めて会った人もいる。
あるひとつの大学の講義をとおして、
弁当の日をとおして、
学生どうしが繋がりを広げている。


小ゼミって素晴らしい。
弁当の日って素晴らしい。