小ゼミ「いのちの授業」最終回


「医は食に、食は農に、農は自然に訊け」というコンセプトを4ヶ月間貫き通した。


命のことを知りたければ、食のことを。
食のことを知りたければ、農業のことを。
農業のことを知りたければ、環境のことを。
すべてはつながっている。


4ヶ月間を振り返る。
質問攻めで振り返る。


□農業のこと
Q.日本の農業大切ですか?
Q.なぜですか?
Q.5kg2000円の米と3000円の米どちらを買いますか?
Q.“身土不二”とは?説明してください。
Q.なぜ、私たちの主食は米なのでしょう?


□食のこと
Q.今日、何を食べましたか?
Q.私たちはなぜ食べるのでしょう。
Q.この1週間、何kg食べましたか?
Q.あなたの食べたものどこへ行きましたか?
Q.生命とは?定義してください。


□環境のこと
Q.なぜ、熱帯雨林は伐採されるのでしょう?
Q.水俣病の教訓とは?
Q.歴史は何のために学ぶのでしょう?


□家族と私と命のこと、そして地球のこと
Q.一家団欒は何時からあるのでしょう?
Q.「生」の反対は?
Q.神様が地球のみんなの願いを叶えてくれます。あなたなら何を願いますか?
Q.なぜ地球上の生き物の守るのでしょう?


最後に私に伝えたいことをどうぞ。


「一貫したテーマでありながら、それでいて幅広い内容。とても充実していた。」
「大きな問題を身近な視点でとらえることの大切さを知った。」
(伝わってよかった〜。)
「毎週、月曜5限が楽しく、待ち遠しく、パワーを貰って一週間過ごせた。」
(それは私も同じ。)
「弁当作りをはじめ、いろいろな体験を通じて、これまでに見えていなかった世界に気付くことができた。」
(どうか、いろんなモノの向こう側を見れる人になってください。)
「親や家族のことをありがたいと思う心が自然と湧いてきた。」
「心から、本音で、いのちを大切にしたいと思えるようになった。」
(親や家族を愛せる人は、きっと良い親になれます。)
「つまらない授業がたくさんある中、この授業だけは最初から最後まで楽しかった。こういう授業をもっと増やして欲しい。」
(それは私からは言いづらいので、みなさんが声を大にして言ってくださいネ。)
「この授業は、もっとたくさんの人に受けて欲しい。是非、必修授業に!」
(ありがと〜〜〜。でも、私の身がもたないかもな〜。もし全学生を担当したらその分、給料上げてくれるかなぁ。)
「これほど有意義な授業はありませんでした。」
「これで授業がないのかと思うととても寂しいです。」
(私もです。ウルウル……。)


この辺から堪えきれずに涙がにじみ出てきた。


思い切り泣きたいところを我慢し、最後は、私から学生たちへのエール。


「あなたが世界を変える日」(セヴァン・スズキ)の朗読。

あなたが世界を変える日―12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ

あなたが世界を変える日―12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ


「あなたたちもこのセヴァン・スズキさんのように大いなる可能性を持っています。
みなさんが社会で活躍する日を楽しみにしています。
“Think globally, act locally.”
行動した人にだけしか未来は変えられません。
どうぞ、
自分の身体を大切にし、
自分の背中を次へとつながる人たちに見てもらえる大人になってください。
4ヶ月間、最後までついてきてくれてありがとう。」


そう言って授業を終わろうとした瞬間、自然に拍手の音が教室に響き渡った。